中小企業経営支援分科会(第14回) 議事要旨
日時
平成29年3月14日(火)13時30分~15時30分
場所
経済産業省別館9階944会議室
出席者
-
経営支援分科会委員等
沼上分科会長、山本共済小委員長、阿部委員、石井委員、大浦委員、河原委員、小出委員、瀬戸川委員、髙井委員、髙澤委員、高田委員、竹岡委員、浜野委員、平野委員、光畑委員、小正委員代理高橋専務、曽我委員代理加藤中小企業振興部長、西川委員代理陣内経営支援課長、森委員代理乾専務 -
事務局
木村次長、岸本中小企業政策統括調整官、吉野事業環境部長、高島経営支援部長、桜町参事官、苗村小規模企業振興課長、飯田経営支援課長、高倉技術・経営革新課長、和栗創業・新事業促進課長、武田普及支援課長(特許庁)、村上政策企画委員
議題
議事1 よろず支援拠点の次年度以降の進め方
議事2 個別経営課題について支援機関に期待すること(その2)
議事3 平成29年度「付加共済金の支給率」について(案)
議事概要
(事務局作成。ただし、発言者の確認をとったものではない。)
1.よろず支援拠点の次年度以降の進め方
<事務局より、資料3について説明>
- よろず支援拠点の次年度以降の評価方法、運営方法がよく纏まっていると思う。確りと進めて頂きたい。
- 支援の現場では、中小企業支援に対する危機感に温度差がかなりある。今回合意した進め方については、中小企業庁だけでなく、地方経済産業局にも確り周知すべき。
- よろず支援拠点を評価する上では、相談に訪れた事業者の業績が上がっていることが大事。
- よろず支援拠点は都市部に立地しているため、郊外エリアを中心に商工会・商工会議所などの地域の他の支援機関との連携が大事。
- よろず支援拠点のアドバイザーとして、経営経験者を採用することも必要では。
- よろず支援拠点のサテライト拠点は、地域の他の支援機関とより積極的に情報共有することで、エリア別にも親身な対応ができるのでは。
2.個別経営課題について支援機関に期待すること(その2)
(創業について)
<事務局より、資料4-1について説明>
- 創業の目的を明確化し、創業後、継続することが大事。こうした支援を行うためには、基礎自治体の支援レベルを引き上げる必要。
- 創業の「ワンストップ相談窓口」は、それ自身で相談対応が完結するわけでなく、各支援機関の結節点の印象を受けた。事業者にとっては一つの支援機関で解決して貰えることがベストなので、いっそ、創業支援もよろず支援拠点で大々的に担っては。
- ハローワークで創業支援しては。創業は働き方の選択肢になり得る。
- キャリア教育の見直しなどによる意識改革を行い、創業をより身近に感じて貰う必要。
- 開業率だけでなく廃業率にも目を向ける必要。米国は多産多死で、日本は少産少死。経済的メカニズムとして「多」産少死が成り立つのか。また、日本のように、地元で稼いだ金を地元に再投資することは世界的にレア。根本的なメカニズムを理解した上で施策を講じる必要。
(人材確保について)
<事務局より、資料4-2について説明>
- 「中小企業・小規模事業者人手不足対応ガイドライン」、事例集はとてもよく纏まっていると思う。適確にPRし、広く世の中に普及すべき。
- 人手不足対応の一つとして、AI導入によるいち業務当たりの人員削減を図るべき。
- 人手不足は、事業者の目線がAI等の導入に向きやすくなるので、ITベンチャー等にとってはマーケットの拡大要素になる。支援機関は、人手不足に陥っている事業者そのものへの支援だけでなく、人手不足をマーケットチャンスとしうる事業者も支援すべき。
- 人手不足対応支援の一つとして、よろず支援拠点に「人材不足対応アドバイザー」(仮称)を設置予定とのことだが、どういう人を想定していて、何をさせるつもりなのか。
(知的財産について)
<事務局より、資料4-3について説明>
- 特許以外の知財の重要性も支援機関が伝えるべき。
- アイディアから創業に繋がるケースもある。知財支援と創業支援の連携を。
(経営課題が明確でない事業者について)
<事務局より、資料4-4について説明>
【支援の必要性】
- 国の支援の対象を検討する必要。経営課題が不明確と言っている時点で経営者失格。そのような人まで国が助ける必要はないのでは。
- 経営課題が不明確で悩んでいる事業者は少なくないのでは。やる気はあるがどうしたら良いか分からない事業者に対し、国は救いの手を差し伸べて欲しい。
- 経営課題が明確でない事業者の中にも、課題の明確化・解決により事業を飛躍させるポテンシャルがある経営者がいる。こうした経営者は支援すべき。同時に、課題を明確化したところでトントン拍子に経営が改善されるわけでもない。こうした経営者を支援することで、支援機関の相談対応者のレベルアップも図れる。
- そもそも論だが、「経営課題が明確でない」という状況の定義づけが必要。また、どんな状況であれ、支援機関に相談に訪れている事業者には改善のポテンシャルがあり、支援の必要もあると考えられる。
【支援機関に期待される役割や具体的な支援策】
- 一押しすれば経営課題の明確化・解決に至ることができる中小企業・小規模事業者が多い。経営課題を明確化し、適切な支援機関に繋ぐため、よろず支援拠点が結節点となるべき。
- 経営者は、経営課題が不明確な状況で初対面の支援者に相談することは憚られるので、身近な商工会・商工会議所の機能が大事。特に、事業者を訪問して相談に乗ることが効果的。
- 経営に余裕がある状況の中で、予防的に経営課題を明確化する支援を行って欲しい。支援機関は勿論だが、それに限らず誰かと話をするだけで経営課題に気づくこともできる。
- 中小企業・小規模事業者の殆どは経営課題が不明確。「中小企業ホットダイヤル」のようなものを設置すると、問題解決に繋がるのではないか。
- 経営課題が不明確な事業者に対しては、経営に関するガイドラインのようなものがあれば有用では。
- 商店街の店主などは、支援しようとすると「おせっかい」と言われる。こうした経営者には、成功事例をみせることが効果的。
- 経営者に勉強の機会を与えることも必要。
(その他)
- 経営課題が不明確である事業者に対して支援機関に期待する役割として、支援機関同士の連携が挙げられているが、連携の重要性はどの経営課題の解決においても言えること。こうした連携の障壁を低くするためにも、中小企業庁、支援機関等との定期的な意見交換会を実施すべきでは。
3.平成29年度「付加共済金の支給率」について(案)
<山本共済小委員長及び事務局より、資料5-1、5-2について説明>
「平成29年度に係る支給率は、0とすることが適当である」という案について特段の異議は無く議決され、中小企業政策審議会長に報告することで了承された。
<お問い合わせ>
中小企業庁経営支援部経営支援課 電話:03-3501-1763 FAX:03-3501-7099 |