1中小企業支援機関全般について
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「中小企業支援機関に関するアンケート結果」にあるように、支援機関はお互いに連携していけるかが大変重要。最初に相談する機関は様々でも、支援機関が連携していれば大丈夫。
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企業が抱えている課題は複雑に絡み合っている。窓口としてしっかり受けられる支援機関が存在し、課題に応じて事業者が訪れるべき支援機関を選定、選別してくれると成果、結果につながる。
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相談対応だけでなく、対応後のフォローについても他の支援機関と連携して欲しい。
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中小企業支援機関の運用方法として、地域の実態を尊重した上で、全国一律でというやり方もあるのかもしれないが、この点は非常に不安。長期的には、少子高齢化、過疎化、大都市周辺への集約化などが進む中、地域的なメリハリが必要となってくるのではないか。中小企業庁だけではできないだろうが、こうした動きを先取りして、支援体制を構築することを要望したい。
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2よろず支援拠点について
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(1)
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よろず支援拠点の在り方
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よろず支援拠点は、病院で考えると、通常の病院では治すことができない患者が訪れる病院。その中には、外科医も内科もいる。その意味で47通りの拠点がある。それぞれの拠点が目指すところは患者の病気を治すこと。その意味で最高水準の支援。地域の支援機関との違いも出てくる。また、47通りのやり方はあるが、47レベルではない。
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よろず支援拠点について「47通り」という話があるが、地の利や物理的な環境やそれぞれの県の産業構造にあわせたものは47通りあったらいいと思うが、拠点毎に質のバラツキがあるのはまずい。
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地域の支援機関とよろず支援拠点とのデマケはできつつある。金融機関からは、よくよろず支援拠点を紹介していると聞いている。また、地方だと、地元の支援機関には知りすぎていて相談しづらいということもある。よろず支援拠点のように地域の支援機関とは異なる支援機関だと相談しやすいという話も聞く。
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企業が抱えている問題はかなり広がっている。一人で解決できるなんて人は極小。よろず支援拠点の役割は、相談対応できる人を目利きして、コンシェルジュ的に紹介することではないか。
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(2)
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よろず支援拠点の評価方法
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「よろず支援拠点の利用事業者に対するアンケート結果」を鑑みると、よろず支援拠点の運用に関する枠組みは大きく変更する必要はなく、中身を充実させていけ、ということだと考えられる。
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そもそもよろず支援拠点は、既存の機関で飽き足らないという強い危機感から生まれた組織。高い目標を設定して、評価していくしかない。
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中小企業庁は、中小企業政策を担う以上、地域に差がないようにすることを目指して貰いたい。
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よろず支援拠点の運用について中小企業庁で決めたことには、各経産局が都道府県で進めるという流れと、中小機構が関与する流れがあり、予算の流れと人事の流れがずれていて、現場の責任者が混乱しているのではないかと感じる。様々な法律があって整理は難しいと思うが、あえて中小機構に一元化することも必要ではないか。
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よろず支援拠点を評価する際は、商工会、商工会議所、税理士に対し、よろず支援拠点はどうあるべきかということをしっかり聞いて、至らない点を直すことが極めてシンプルで大切ではないか。
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売上拡大を図るためには、企業の文化・風土の改正から取り組まないといけないケースもあり、単年度で評価するのは難しい。多少長い目で評価することも考えて貰いたい。
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よろず支援拠点のPDCA(案)をみると、各拠点が作成する事業計画がどういうもので、それをどう評価するのか、こうしたサイクルの結果、評価軸ができあがるイメージ。地域の分析がうまくいかない限りは事業計画もうまく行かず、評価もうまくいかなくなる。地域の実情分析が鍵だとすると、47都道府県の特徴等に応じた様々な事業計画が出てくる。それを全国本部がフォローする。これは大変なことである。地域を取り巻く状況も変わってくる。一気に成果を求めていくのではなく、きちんと見直しながらやっていくしかないのではないか。
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よろず支援拠点について、成果をどう聞くか、事業者の声(何が満足で不満足か)をどう聞いてくるかは難しい問題。事業者の本音は聞けているのか、満足度調査における未回収率7割をどう考えるのか、慎重に検討する必要。また、PDCAについては、弱いところを克服するものなのか、強いところを伸ばすものなのかも考える必要。こうした問題をクリアにするためには、かなり明確な情報の経路、運用の仕組みが求められる。現状の運用方法は複雑すぎで、PDCA(案)がうまく機能するか不安を感じる。今すぐに完璧なPDCAを構築するというより、長期的に改善を重ねていく必要があるのではないか。
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(3)
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拠点の人選等の在り方
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よろず支援拠点のレベルを更に上げていくには、チーフコーディネーターとしていい人を選ぶのは大切。
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よろず支援拠点の質を均一に保つために、コーディネーターの質の向上は重要。研修や情報交換が必要では。
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よろず支援拠点が拠点自身の違いを把握しておく必要。相談対応スキルは知識だけでない。何を言うかではなく誰が言うかも大事。かねてより、相談は量よりも質が大事だと訴えているが、これは相談を受けるコーディネーター側についても重要なことである。
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よろず支援拠点の責任者は優秀な人材である必要があるが、働きやすい環境の整備をしないと、よい人材は集まらない。
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よろず支援拠点のチーフコーディネーターとコーディネーターは、肩書きで立ち位置が変わるし、相談対応した事業者に対する相性もあるため、その人自信が「良い」のか、わかりづらい。彼らのデマケを考えないといけない。
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(4)
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よろず支援拠点の認知度向上
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よろず支援拠点の相談対応内容はいいと思うが、そこにたどり着くまで大変というのが実感。小規模事業者に対し、よろず支援拠点の知名度を問うたら厳しい結果になるのではないか。この点、よろず支援拠点の知名度を上げるための広報が必要。
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よろず支援拠点のPR方法の1つとして、集中的なPR月間や週間を設けて、一斉に社会に周知することを提案したい。
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3その他
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アンケート調査において重視すべきは回答率。民間企業において顧客満足度を出すときは回答しない人を重視する。
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小規模事業者は資源乏しく、日々の業務に追われており、経営を見つめ直す機会が少ない。小規模事業者が抱える課題は単発の面談、メールなどでは解決できないし、日常業務が多忙なので、多くの支援機関が集まる県庁所在地まで行くのも大変。そういった事業者に対する支援としては、伴走型支援が重要。
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企業側も、支援機関に相談に行く際は、単に愚痴を言いに行くだけでなく、課題を明確にしていく必要がある。
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認定経営革新等支援機関は、各地のよろず支援拠点に所属することとし、よろず支援拠点から認定経営革新等支援機関を紹介する形にしてはどうか。そうすれば、自然と連携が実現する。
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