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中小企業政策審議会経営支援部会(第1回) 議事要旨

日時:平成18年9月7日(木曜)
場所:経済産業省本館17階第1特別会議室

【中小企業による地域資源を活用した新事業の重要性と今後の支援の在り方(検討の方向性)】

  • 食品産業の立場から見ても時宜を得た非常によい取組である。近年、食糧需要が変化しており、安全・安心な食に対する関心が強い。また、少子高齢化が進展し、食生活の多様化も進んでいる。農水産物を地域資源として需要にどう結びつけるかが重要。具体的な進め方はこれから考えて意見を出したいが、枠組みはよい。
  • 中小企業は地域に根ざしているおり、地域の活性化なくして中小企業の活性化はない。逆も然り。経済は順調に回復していると言うが、地域の切り口で見ると疲弊感が拭えない。今回、地域に焦点をあてたことは的を射た支援策である。日本経済が持続的な成長をするために不可欠。大いに賛成である。3点お願いがある。一点目は、経済産業省に加え、地方農政局や環境省の出先機関、地方自治体等がこれまでのように縦割りでは進まない。関係省庁横切りにしてワンストップ的な取組を行ってほしい。二点目は、地域資源を活用すると言うのは簡単だが、価値観の違う様々な分野を結びつける必要があるため、「つなぎ屋」が必要。我田引水に聞こえるかもしれないが、新連携やものづくり高度化等では中央会が「つなぎ」をやって認定された案件も多い。勉強会やきっかけ作りといったコーディネート活動に対する一層の支援をお願いしたい。(三点目は)支援機関として中心的な役割を担うのは中小企業基盤整備機構の地方支部なので、同支部との連携が必要であり、「支援協議会」的な組織を作っていただきたい。
  • 市場は3大都市圏に集中しているが、こうしたマーケットとどう繋いでいくのか、それが見えるように考えて欲しい。中小企業診断士は、ビジネスプランを作成したり、コーディネーション機能を持っており、ぜひ活用していただきたい。
  • 地域資源を活用したメロンゼリーなどは、従来あるものの延長でありイメージし易い。産学官連携に携わったことがあるが、地方の大学では、地域資源を活用した活性化に地道に取り組んでいる方もいる。例えば、北海道大学では、ハーブに睡眠効果がある点に着目し人体に与える好影響を研究しつつ、製薬会社と提携するベンチャー企業を立ち上げている。地域資源の捉え方が、今あるものからイメージできなくてもグローバルな市場へ繋がるものも多くある。この点を考えてほしい。また、地域の大学と中小企業との連携も強化してほしい。今まで発想もできなかった地域資源がたくさんあり得る。
  • 日本の繊維産業が衰退する一方、イタリアでは繊維や家具が、ソフトを中心として活性化している。こういう状況の下、JAPANブランドのようなソフト面からの支援は必要。そんな中でも特に、情報を発信する「場」を提供し、人材を育成するといった具合に、プロセスマネジメントのできる人材を育成することが、よりグローバルに繋がっていく。
  • 特定集積活性化法の評価をするとのことだが、本法は工業集積を目指したものであり、都市部の出荷額が伸びていないという評価がなされているかと思う。しかし、工業統計だけでは、都市型工業はとらえられない。つまり、都市部では、工場現場がないものもあり、開発技能やアフターサービスの拠点となっている。したがって、評価はこれまでの観点だけで行わないようにお願いしたい。また、日本企業もアジアの中での棲み分けが分かってきており、産業立地を目指した全体としての議論をお願いしたい。
  • 地域資源をどう理解するかが重要。農作物等の物理的なものもいいが、一宮の繊維のように、地域分業構造の中にある技術資源(ソフト)も重要。しかし、生産量の減少により分業構造が変化し、技術の存立が危うい状況にある。これをどう残すか、或いは、どう活用できるかという点も検討してほしい。
  • 福井は、過去、繊維の生産拠点であった。ポリエステルやナイロンもナンバー1で地域集積としての力を持っていた。今でも、機械や化学の試験場もある。高い技術を持っていながら厳しい競争に生き残れない。かつて、中国や韓国に侵食されたが、中国や韓国に真似できない技術立地に取り組んで復活した。中小機構は新連携や産官学連携等で中国を押している。これからは、知的財産権の問題が重要で、特許をどう守っていくか、国として強力に取り組んでほしい。
  • 資料5−2の論点として、研究開発、マネジメント、商品開発、ネットワークとあるが、いずれも今までも言われていること。今ひとつ、施策の目玉が伝わってこない。新機軸のイメージが湧かない。5年間で1,000件の新事業創出を目指すとあるが、どういう人なのか。3回では議論が収斂しないのではないか。
  • 一点目は、地域活性化というと、企業誘致を全国的にやる。中小機構の工場団地も動いている。きっかけとしては非常によい。二点目は、地域資源は、地元の人々がまとめてほしい。国の支援策をあてにせず、自分たちがどのような多様性をもっているのかを自分達で確認してほしい。ものづくり企業には、リーダーの役目を果たす経営者がいない。これが厳しい。地方自治体や支援機関がやるのでは、地域の活性化は難しい。支援策も重要だが、中小企業の経営者がリーダーシップを取って元気を出して歩み出してほしい。
  • 政策のイメージが湧かない。一点目は、発想の危うさ。米村委員が言うように、マーケットは外にある。販路開拓よりも、売れない物を作って一生懸命売ろうとしている。二点目は、マーケットからの発想がない。マーケットは外にあるので、地域内の人だけでは限界がある。アントレプレナーがどこでどのようにあるのかが重要。三点目は、資源とは何かということ。資源は人間が利用してはじめて資源と言える。資源は無限にあるが地域の人には見つけられない。地域外の視点が重要。
  • 大学発ベンチャーの支援に携わったが、こういったモデルを活用してはどうか。中小企業が活用できる宝はまだある。木工関係で技術はあるが、「1テクノロージー:1カンパニー」では難しい。京都では、大学院生をマーケット調査等に使い、若い知恵を活用し宇治茶の新しい使用法を研究している。知財関係の整理も必要。
  • 中小機構は地域づくりをやってきており、資料に5事例出ていたが、これまでの2年間の活動等をぜひ紹介したい。地域資源はとても広いため、地域資源とは何かを明確にしてほしい。マーケティングの専門家は東京に一桁いるが、これを地方に置いてほしいとの要望もある。今後、マーケティングの専門家をどう集めるかが課題。
  • ご専門の吉川先生がおられるが、需要とイノベーションの好循環をどう確保するかが重要。一点目は、荒川区内の産業調査に1500万円かかった。我々は行えるが、全国的にこういった調査を行うための支援策を考えてはどうか。二点目は、イノベーションが大事。荒川区にも伝統工芸があって、仏壇屋がイノベーション名人の指導を受け、部屋のコーナーの仏壇を考えた。いろんな切口で考えてくれる斬新で質の高い人材を派遣できるようにしていただきたい。三点目は、区内の工業高専で、産総研からアザラシロボットの外側を作るよう依頼を受け、抗菌仕様を作ったら、イタリアやフランスで売れた。西武百貨店とつくば市と荒川区が連携したが、マーケットを広げるのにはそれなりの調査が必要。
  • 大学発ベンチャー等による商品開発支援をやっている。一定の成果をだすものもあるが、なかなか売れない。販売促進やマーケティングの専門家は中小機構・九州支部にお願いしている。国を挙げてこれに取り組んでいただきたい。
  • 部会長:議論を聞いていると、大いなる期待がある一方で、難しいとの意見もある。したがって、大いなる慎重さをもって大きな夢を見ようということ。ポイントは、地域資源とは何かを考えて施策を展開してほしい。小委員会の任務も重要。本日の論点を踏まえ、小委員会で議論し、12月に本部会で取りまとめたい。小委員会のメンバーは部会長の指名ということなので、この中からもお願いする場合があるので、快諾願いたい。

【再生支援協議会の活動状況(報告)】

  • 再生ファンドやM&Aなどの出口があるものはいいが、地域での再生は、リスケや債権カットが中心。これは地味で大変だが非常に大事である。とにかく、私的整理を選択する企業が多い。外部の専門家の活用は重要。弁護士会などとの連携をお願いしたい。
  • 産業再生法改正当時、大企業の部分は国会で熱心に議論されたが、中小企業の部分は小さな議論でささっとできた。メガバンクは不良債権処理が終了しているが、東京においても、中小企業には景気回復の実感がない。全国組織は大いに結構。長官に是非お願いしたい。
  • 中小企業再生はこれからが重要であり、予算の増額をお願いしたい。東京は、50万社あるのに、協議会は8人しかいない状況。地域による予算の重点配分を検討いただきたい。
  • 機構は再生ファンドを担当しているが、協議会は47都道府県にあるがファンドは13地域にしかない。地元の金融機関に働きかけ、今後も組成に向けて頑張りたい。

【事務局からのコメント】

  • 松井経営支援部長:地域資源に関するご指摘については、一村一品等の狭い視野では意味がない。マーケットの視点を地域の人とどう繋ぐかの仕組みを検討したい。マーケットの分かる専門家を広域的に集め、地域単位で登録して相談体制を構築する。プロダクトアウトではなく、マーケティングの視点が重要。その仕組み作りは大きな課題。地域資源の捉え方は、ものづくりだけではなく、サービス等も含め検討したい。コーディネート活動に対する支援もぜひ入れ込んでいく。知財、大学や地方自治体等との連携も重要となってくる。マーケットニーズ調査も反映したい。新機軸はマーケットの重要性。