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中小企業政策審議会経営支援部会(第3回) 議事要旨

時間:平成17年11月2日 15:00〜17:00
場所:経済産業省 本館17階 国際会議室
出席者:
(委員)伊丹部会長、秋山委員、井上委員、上野委員、江崎委員、江守委員、清成委員、小出委員、坂戸委員、鈴木委員、須田委員、寺嶋委員、中村委員、野々内委員、弘中委員、前田委員、水口委員、茂木委員、望月委員、安井委員、山口委員、山田委員
(事務局)西村中小企業庁次長、鈴木事業環境部長、古賀経営支援部長、川口中小企業庁参事官、山本企画課長、後藤技術課長、山田経営支援課長、吉本製造局企画官

 後藤技術課長より、資料3に基づいて基盤技術を担う中小企業に対する支援体系について説明がなされ、鈴木事業環境部長から補足説明がなされた。その後、自由討議となった。自由討議においては、以下のような意見が出された。

(施策の対象について)

  • 燃料電池や情報家電等の川下産業にどのような技術が必要となるか目標設定が重要である。ただ、基盤技術を支援するのであれば、目標を限定しすぎて特定のセットメーカーにだけ使われるのでは意味がない。中間の先端的部品製造や工作機械などの技術の組み合わせも入れて、広く焦点をあてることで、広く使われる技術の向上が必要。
  • 中小企業は、研究開発に時間、人を費やすのが難しい。川下ユーザーのニーズやウォンツが分からない中小企業もいることから、当社では、開発購買といった形で共同開発を行いながら、スペック、価格、品質を作り上げていく、という取組を行っている。今回の政策としては、1)重要基盤技術を洗い出し、各分野で技術開発テーマを抽出し、3〜5年と時間軸を長めにとって支援、2)成果に結びつく可能性が高い研究や技術開発を支援、3)技術のマッチングを行う取組みを支援、といった取組みを行って欲しい。
  • 最近の中小企業施策は、焦点が上位層ばかりに偏っており、今回は平均よりやや下ぐらいの層を含めて焦点を当てるべき。技術別指針は、そうした者にも開発の大筋の方向がわかるような、皆が理解できるような内容にして欲しい。
  • トップを引っ張り上げる施策と業界全体を支える施策とに分けて考えるべきで、今回の技術別指針は前者ではないか。それとは別に、中小企業施策として業界全体のレベルをあげていくと考えると良いのではないか。
  • トップランナーを引き上げる施策は多くあり、今回は中間層が「もう少し頑張れば手が届く」といったぐらいのものにすべき。
  • トップにいる中小企業は自助努力でやっていけるので、その少し下ぐらいの層を狙いとすべきで、そうすることで、中間層にいる中小企業が「もう少し頑張れば出来るかもしれない」と意欲を持つので政策の効果も上がるのではないか。
  • 「国際競争力の一層強化」という政策目的からすると、競争力を支えるトップグループが重要。アジア諸国がすぐ追いついてくる。しかし今回の施策として考えられている指針やフォーラムはトップ企業には必要のないもので、トップの次の人たちをそのターゲットとすべき。
  • 本施策は新産業創造戦略を端緒とするものであり、そこで重点とされている戦略7分野を対象として、それらの競争力を支える先端技術を支援すべきで、そうした分野のニーズにマッチしたいわゆる加工技術に取り組む中小企業の支援が大事。
  • トップランナーには、支援施策はあまり必要でなく、施策の対象はその少し下あたり。ただ、かつて“トップランナー”と呼ばれていた者と基盤技術を有する中小企業における“トップランナー”が同じかどうか、何がトップランナーなのかを考えることが必要。
  • 技術は良いのだが経営の問題を抱えている企業があると思うが、これらの企業はどうするのか。
  • 金属以外にも化繊等色々あり、今回の資料もまだ金属加工に偏りすぎていている。

(技術別指針の内容について)

  • 指針に目標を示すと共に、開発リスクの存在も示すべきでは。
  • 企業秘密等に抵触する部分があった場合の対処の問題もある。
  • 技術別指針は重要であるとは思う。中小企業の基盤技術を扱う専門職大学院も間もなく認可されるが、そうしたところでは方向性に困っており、技術指針が示されることはその面でも意義があるだろう。
  • 指針の策定はニーズありきでやらなければならず、川下-川上の連携が重要である。トップランナーも中盤ぐらいの企業と連携しないと開発にあたれない。その他、人材の支援も重要で、我々のような先導企業の加工データをデータベース化して形式知化したり、ブラックボックスの知財化への支援策も大事である。
  • 指針を作成する際には環境のことも留意して頂きたい。同じ製品を作るにも歩留まりが良くなれば環境負荷が低くなるところにも意味あり。他にもダイヤモンドプレスでオイルが不要なプレス加工法等も出てきている。

(ネットワーク構築・マッチングについて)

  • 事業団時代から執行してきた戦略基盤事業では、複数の中小企業からなる共同研究体に大手ユーザー企業が必ずコミットし、機構の専門アドバイザーがテーマ毎に貼り付いて適宜アドバイスしている。新連携も同じだが、プロジェクトリーダーがいることが、事業がうまく回る要因であると分析している。
  • 川上と川下のコミュニケーションの促進施策のイメージはどのようなものか。中小企業に対して「アイディアやノウハウだけが盗まれ、取引に結びつかない例もある」と注意喚起しているが、そうした中でもハードルを乗り越えて多くの中小企業の取引が始まっている。
  • 技術をだれが持っているのか、この情報化の時代でもなかなか分からない。適切な情報提供というのは非常に大切であるので、インターネット等を活用して役所が仲介をする「場」を提供してもらえるととても助かる。
  • 中小企業基盤整備機構においては、これまで繊維については川上−川中−川下と連携してやっており、そのなかでビジョンや指針などを策定しているところであるが、その他の分野ではなかなか出来なかった。そうしたところで、今回の施策には大変期待しており、その他の機関と共に積極的にやっていきたい。
  • フォーラムは非常に大切である。現在開催中のビジネスフェアではマッチング会を行っており、展示会だけではなく、個別ブースを設置してマッチングを図っており、参考にすべきである。
  • 川上、川下の取組を実りあるものにするには、お互い手の内を明かさなければうまくいかないが、技術を盗まれるといったことがあり躊躇するところもある。そこで、制度的な担保があればお互い手の内をさらすようになるので、うまくいく鍵であると思う。
  • 川上、川下間の緊密なコミュニケーションの構築は難しい問題であるが、ヒントとして戦略基盤事業のレビューがなされているのだから、この事業のグループがどのようにして形成されたのかを検証してみてはどうか。
  • 川上、川下のコミュニケーションはグループ企業内ではなされているが、グループ外の企業をどうやって取り込むかが課題。全て役所がセットするのは難しいので、工業界や商工会、商工会議所と一緒にタイアップやればさらに効果的である。
  • シーズ側主導のフォーラムは、できるだけ大勢集めるのがよいが、ニーズ側からすればある程度のレベルを要求するので対象が限定的になる。しかし、スタート時から役所が施策の対象を限定し過ぎるのは決して良くなく、結果として市場に選別される形で対象が絞り込まれていく姿が望ましい。
  • EUでは、地域別に発注側、受注側それぞれのデータベースを州政府、大学などが連携して作っている。その情報を元に中小企業団体がプロジェクト毎に情報メッセを行う。話が進んでいくと秘密保持の問題が出てくるのでプロが介入して制度的に担保するといったことを行っている。

(その他)

  • 既存の加工等を生業とする中小企業では、人材の採用が極めて困難。採用できた若者をいかに教育していくかが課題であろう。技術の微細さはいくら頑張っても95%程度しか形式化できず、残りを技能で補っていくこととなるので人材育成がやはり重要。
  • 指針を作っても地域の中小企業には行き渡らないことが多く、仮に渡したとしても咀嚼させる必要があるので、普及に一工夫必要。また、技術は人に付くものなので、人材育成策、定着策もよろしく検討願いたい。
  • ものを作る際にはニーズの把握が重要である。例えば、レーザー加工についても技術やコストなど多くの問題があるので、これらのニーズを踏まえて技術を確立させていって欲しい。さらにそこに連携があればなお良い、昨年の連携は良い施策だったと思う。
  • 開発した技術についてどこに相談したら良いのかわからない中小企業も多いので、国、地方自治体等のどこに相談すれば良いのか分かりやすくするべき。

 事務局より次回は11月30日(水)の10:00〜12:00を予定しているとの案内がなされ、閉会。