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中小企業政策審議会経営支援部会(第2回) 議事要旨

1.日  時:平成13年12月14日(金)10:30〜12:00

2.開催場所:経済産業省第一特別会議室

3.出 席 者:
(経営支援部会委員)小川部会長、石岡委員、伊丹委員、井上委員、上野委員、江崎委員 沖委員、角田委員、見学委員代理、児玉委員、佐伯委員、坂本委員、須田委員 菅原委員、堤委員、都村委員、南条委員、橋本委員代理、橋本委員、樋口委員 村田委員、山田委員
(事務局)西村経営支援部長、近藤経営支援課長、眞鍋参事官、高原専門官      
       国税庁酒税課長

4.議事概要
(1)開会
(2)中小企業庁経営支援部長挨拶
(3)最近の中小企業施策の動向について  
 <資料1に沿って、経営支援課長より中小企業施策の動向について説明>
(4)中小企業経営革新支援法第4条(経営革新計画)について  
 <資料2に沿って、参事官長より経営革新計画の承認状況について説明>
(5)中小企業経営革新支援法第10条(経営基盤強化計画)に基づく業種指定について  
<資料3−1に基づき参事官より、続いて、資料3−2に基づき、国税庁酒税課長より指定予定業種(酒類卸売業)の概要について説明後、>

委 員:以前の中小企業支援は、業界全体の支援から個々のやる気のある中小企業等を支 援する方向に変わったはず。経営基盤強化計画は何年計画で行うのか。経営革新計 画は、経営向上の指標が盛り込まれているが、この計画にも経営向上の指標が盛り 込まれるべきである。計画終了後の成果は何なのか全くわからない。例えば高コス ト体質を是正するとか、取引単価の引き下げとか、どこまで達成するのかわからな い。支援をする以上は、それだけの成果を出し、結果的に100%達成するくらいの 目標を持って頂きたい。

参事官:経営基盤強化計画は5年となっている。昨年指定された3業種の経営基盤強化計画も5年であります。

酒税課長:それぞれの達成目標等につきましては、資料が不十分ですが、例えば、清酒製造業は、戦略をもち、事業者研修をいつまでに実施するとか、新製品をいつまでに開発し、それをいつまでに流通に乗せるとか、詳細な計画は作成しているところであります。全般的な産業を一挙に救うというのは如何なものかとのご指摘でありますが、個々の企業がそれぞれの考え方とかノウハウでは限界があり、組合全体の活動を通じて、効率的に組合活動としての経営基盤強化を実施したいと考えているところでございます。

委 員:一定程度の明示的な目標は立てて頂き、国税庁が指導し経営基盤強化計画を作成し、目標が盛り込まれる計画を作成して頂きたい。

委 員:私は、この段階では賛成できないというのがはっきりした意見でございます。第一、形式要件からいっても、経営基盤強化計画が「(検討中)」となってる点、さらに、要件の貿易構造や原材料の供給構造など急激な構造変化が急速に起きたとの説明は、お酒の小売業の業界での構造変化があって、それが卸売業に影響を与えているとの説明であるが。確かに影響はあるだろうと思いますが、この程度の影響であれば、ほかの卸売業はもっと影響をこうむっているはず。この資料で認めるというのは、いかがなものかと思います。

参事官:まず1つは、経営基盤強化計画の実施に関して、当然のことながら、計画を作って、作りっ放しということではなくて、必ず毎年度、計画の実施状況につきまして行政がフォローアップをしていくことになっております。それから、計画がまだ検討中とのご指摘は、制度の仕組みといたしまして、まず要件に合致している業種を指定した上で、計画を作ることができる制度です。この計画をより精緻に練り上げていくためにも、まず業種指定を行うことが必要であり、本日はその業種指定のプロセスであるということをご理解いただきたいと思います。

委 員:私自身は、経営革新計画という、個別の中小企業を力強くして国際競争の中で勝てるような中小企業を育てたいというのが本来的な意味だというふうに研究会の時からご提案をしています。私どもの会社も東京都へ経営革新計画を申請し、承認をらっております。この計画には、我々中小企業の指標と書いてあるのが非常に重要で、3%以上の付加価値を向上させるという厳しい条件があります。これをクリアする計画を作成し、中小企業金融公庫の支援を受けております。この経営基盤強化計画は、組合支援の中身ではないかなと考えているわけです。酒類の卸売の方々も地域で随分を工夫をして、経営努力しておられる例を私も承知はしております。 そういう面で、もっと個別の企業の方々が従来の組合的な発想ではなくて、それぞれ個々の企業が自分で自助努力をするというところに結びつくような考え方でいかないと、協同組合に入っておられることによる支援ということでは、なかなか難しいと考えています。ものづくりの方のこういう支援計画と整合性が出るような形で計画も作成し、個々の経営実態にいろいろ具体的な計画を盛り込んで、結果として残る人と、やむを得ずだめになっていく人があると思います。そこを精査する計画を作成して頂き、結果として良かったとの結果になるよう意見として申し上げます。

委 員:この第10条は、セーフティーネットであり、法改正の趣旨からいいますと、例えば、ある物質が突然有害物質だと認定され使用禁止となり、或いは、有害の疑いがあり、半年後には使用禁止にするといったようなときに、どのように対応したらよいか。また、急速な為替レートの変化が起こったときにどうなるかとか、資源やエネルギーや何かの供給隘路が発生したときにどのように対応するか、そういう事態を想定して、個々の企業の努力を超える事態を想定した場合にいかに対応するかということを考えるという意味で、基盤強化を支援することだと思います。そういう観点から申し上げますと、先ほどの委員のお話にもありましたが、今、お酒の卸売業界に起こっている事態は、個々の事業者の経営努力を超えている事態ということかどうかという問題じゃないかと思うんです。そのような観点から聞いてますと、説得力が弱いという印象を受けます。この中小企業経営革新支援法の第10条で想定しているような経済環境の著しい変化に合致するとの根拠を示す必要があります。

酒税課長:大変厳しいご指摘でございますが、また検討いたしまして、さらに説明する必要があると思いますが。現在の卸業は、いわゆる全国的な展開をしております大手の卸業と、中小規模のいわゆる地場の卸業との格差が非常にあります。これは、日本の酒の消費の中で日本酒の消費量が極めて落ち込んでおり、それらを取り扱っている地場の卸業は、マーケットで活躍する能力を次第に失いつつあり、その中で、いわゆるナショナルブランドといわれているビール、発泡酒、チューハイ、あるいは灘の大手の酒屋が展開する安目の日本酒、それらが大手の方々のマーケットの中で流通しており、いわゆる地場の産業を発展させ、地場で需要を開発しというふう    なところの能力が大変落ち込んでいる状況であります。これらの方々をそのままなくしてしまっていいのかというような感覚がございまして、そういった意味では、セーフティーネットを張るべき問題ではなかろうかと思いますが、手元に数値等ございませんので、また改めてご説明させていただきたいと思います。

参事官:若干補足をさせていただきます、まず、個別企業の経営革新計画については、数値目標、付加価値額の伸びの目標がございますが、経営基盤強化計画は、個別企業の経営革新とは違って、いろいろな規制が変わった、それに対する対応をどうするかといったような問題も含まれており、業界全体の話になり、一律の数値目標を置くといったようなことはなかなか適切でないと、いった要素があるということもご理解いただきたいと思います。それから、今回の酒類卸売業に関する状況でございますけれども、これは法律の条文でございますが、業種に係る競争条件の変化といったようなことが経済的環境の変化の例示として書かれており、この業種にかかっているいろいろな免許関係の規制が変わったとことは、競争条件の一つということで理解されるものと考える次第です。あと、取引額につきましては、現在わかっているところで判断するしかないと思っておりますけれども、仮に平成9年度と比べましても、10%というのが運用の基準でございますけれども、8年度の数字ではなくて9年度と比べても10%は減少しており、数値といったようなものはクリアしているものと考えるところでございます。 委 員:先ほどご説明のありましたような酒の販売、あるいは国民の好みの大きな変化ということを考えますと、小売業界の変化、その影響が卸売に至ってることを考えますと、非常に対処が難しい問題であり、検討中ということで示されている計画を行うことで、どの程度の効果があるのか非常にわかりにくいんですが、5年たって、1,000ある卸売業界について将来像をどのように描いておられるんですか。どの程度の効果があり、どのようにこの事態を乗り切るつもりなのかを説明いただきたい。このような大きな構造変化は、ちょっとやそっとじゃどうにもならないと思います。

酒税課長:計画を作成していないのですが、現在、全国的な卸のネットワーク化というのは非常に進んでおります。大手の店舗は各県に1つの支店ということで、いわゆるナショナルブランドを比較的安価に供給をするというふうな体制をとってきているところでございます。他方で、地場の卸はどうやって生き残るのかという問題になるわけですが、やはり地場の消費者の方々に地場の酒を魅力ある形で追求するしか残れないと思います。したがって、メーカーに対して、先ほど申したとおり企画提案能力がある方、また、その新製品等をマーケティングの中できちんと小売に提案して販売する能力のある方、それしか残れないと思いますが、そこは、今多数ある中小の卸はある程度整理するべきだろうとは考えているところであります。その中でどのようにするのかといえば、例えば、共同化だとか、集約だとかというふうなことで次第に資本提携に進めていくというようなことになろうかと思います。その過程でもってこのような基盤整備というものを活用したいと考えているところでございます。

委 員:今いろいろな意見が出ていたんですけれども、1社でできないような、今非常に困っている酒の卸とか、それが協同組合とか、みんなでまとまってやるということについては、私は賛成です。ただ、この計画で、平成12年度の数値がまだ調査中とのことですが、この時期に数値が出ないことは、心配ではありますが。趣旨は賛成します。協同組合で個々の企業ができないことを一緒にやる。本当にこの計画は、実行できるのかなという、委員各位と同様な感触をもったものですから。ちょっとそんな気がしております。

委 員:大体皆さん方のお話を聞いて、私も理解が進んだんですが、結論からいうと、今日結論を出すのは無理なような気がします。それは、セーフティーネットであるという性格、計画の実効性は担保されるとして、指定要件としての著しさ、どの項目で何をどう議論するかというところで、そこから先、進まないとの思いであります。もう一度集まるというのは大変ですから、部会長にご一任させていただいて、それで、今日ご発言のあった委員各位の意見をさらっていただいて、その上で部会長のご判断ということでよろしいと思います。

委 員:私は、こういう問題、知識がないものですから、むしろ理解ができなくて困っておりますが、なぜこういうことになってきたかということをもう少し分かり易くご説明される必要があろうかと思います。つまり、素人的な考え方なんですけれども、そもそも卸と小売の関係というのが、例えば、小売業界の中にこれだけいろんな業態が出てきたときに、卸売業者というのは今までのような形で存続できるのかどうかという基本問題があるんじゃないかと思います。卸を通さない取引というものが今後増えるわけでしょう。そうなってくると、そもそも卸がなくてもいいんじゃないかという実態があると思います。特にコンビニとかスーパーは強敵でしょう。そういうところを詳しく実態を示して頂き、酒類の販売のグラフがあるんですけれども、それぞれの業者の変化の度合いとかコンビニ、スーパーが伸びるんじゃないでしょうか。そういうときに、果たしてこのような形で対抗できるのかどうか。なぜそうなるのかという、その辺の分析が、単に業界の努力だけで解決できるようなものなのかどうか、明らかにして頂きたい。特に、中小酒類卸売業者の主要取引先である一般小売店の酒類の売り上げは大幅に減少していると。今度、小売の方でも減っているところがあるから、これは大変だという話が出てくるわけですね。その辺の関係というのがはっきりわかるようになってないというところが1つ問題じゃないかなという気もいたします。

委 員:計画に基づく業種指定ですから、数値要件は納得がいくものを用意して頂き、計画についても、経営基盤強化事業の目標は全く目標になってない。数値的なものは、可能なところを出して頂き、目標もきちんとしたものを出してください。私は納得がいかないですね。再度集まるのが無理なら、各委員に、後ほど関係者で再調整していただいて、配ってもらいたいという希望があります。判断は座長にお任せします。

酒税課長:まず、数字等に不備があって申しわけございません。ただ、実はこれらの数字 は集計が早目にできない部分がありまして、今の計画では、来年の4月に最終的な集計ができることになっているんですけれども、努力をいたしまして、早急に資料を、ある程度の推計で、ご説明をさせていただきますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。

経営支援部長:今現在、国税庁も積極的に産業政策に取り組んでおられ、従来にない新しい分野に出ておられまして、中小企業大学校にも国税庁の職員が1年コースで中小企業診断士コースにも参加しておられ、懸命に取り組んでおられます。

酒税課長:実は、昨年の財務省の設置法改正で、財務省も初めて産業政策に取り組んでおる状況であり、委員各位はじめ皆様には、色々な面で御指導、御鞭撻を頂きながら、頑張る所存でございます。

部会長:今後について、どうするかご提案も申し上げなければいけないと思いますが、この問題は、セーフティーネットにかかわるとすると、委員のご意見を拝見すると、中小地場卸、そして日本酒取り扱い、こういった限定がなされて、一般論として展開されているので、わかりにくいとの問題が1つあります。支援法からみていえば、通常のセンス、及び常識から申し上げると、組合といえ目標を設定し、我が大学でも同じで、授業についても達成目標を立て、自分で評価する、大学全体もそうだという、すべてにおいてコスト・ベネフィット・アナリシストか、達成目標に対して事後評価が必要と考えます。それに対して、達成できなかった場合の原因を究明することも必要と思います。結論的には2つの選択肢がありまして、一定の期間の間に修文を作成し、委員長預かりとする。もう1つは、委員長もかみまして、事務局 と相談して修文して、メール、ファクス等で各委員へ再度提示するやり方。その両方の選択だと思います。皆さんのご意向は如何でしょうか。

委 員:後者の方がよろしいかと思います。

委 員:私も後者の方がいいと思いますね。

部会長:事務局、いかがでしょうか。それでは、後者の方向で進めさせて頂きます。出来る限り、可及的速やかに修文をしまして、可能な限り努力をしていただき、私も拝見し、それを委員各位に配付し、再度ご意見を聞いて終着したと私が判断させていただければ了承ということでよろしいでしょうか。

委員全員:異議なし

部会長:大変難しい決定ですが、可及的速やかに作業を進めて頂きたいと思います。それでは、皆様どうもありがとうございました。