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新しい中小企業金融研究会(第2回)議事概要

  1. 日時:平成18年5月12日(金曜)10時〜12時30分
  2. 場所:経済産業省第1特別会議室
  3. 出席者:
    【委員】
    村本座長、池尾委員、江口委員、奥委員、北村委員、佐藤委員、清水委員、瀬尾委員、
    鶴谷委員、戸田委員、中村委員、橋本委員、平木委員、星野委員、丸山委員、綿貫委員 
    (欠席:吉野委員)
    【中小企業庁】
    小川事業環境部長、寺澤金融課長、梁嶋企画課企画官、苗村金融課課長補佐、
    小林金融課課長補佐、大貫金融課課長補佐、垣水経営支援課小規模参事官、平井財務課長
  4. 議事次第:
    (1)開会
    (2)創業・成長段階等における資金供給について
    (3)再挑戦・再生段階での資金供給について
    (4)閉会
  5. 議事概要:
    (1)創業・成長段階等における資金供給について
    【創業期の企業に向けた負債と資本の中間的な新たな資金供給手法(注)】
    • キャッシュフローの設計は比較的容易に構築可能だと思うが、実務的な観点からは、ガバナンス確保のための制度設計は難しい。
    • 比較的リスクが高い創業期の企業に向けた貸付原資を預金で調達した場合には、預金者保護の観点から金融検査マニュアル上問題視されても仕方がないだろう。
    • 創業期の企業は、デットでなくエクイティで支援するのが一般的と考えている。リスクが高い時点ではリターンがとれない一方、企業が成長しリスクが下がってきた段階で償還されかねないというのでは、資金の出し手となるインセンティブを欠く。
    • 新株予約権付スキームは、IPOを志向しない先への対応が課題。
    • 小口債権はコスト高となるため、民間での取組は困難。
    • コミットメントラインでの適用金利でも議論となるところであるが、利息制限法の適用対象をきちんと整理する必要がある。
    • 預金取扱金融機関以外が企業のキャッシュフローを常時モニタリングするのは困難。モニタリングの課題が解決されれば、リース・割賦業界でもより踏み込んだファイナンスが可能となる。
    • 利益に連動して企業が金利を後払いするスキームが、税制やコンプライアンス上、どのようにみなされるのか、確認する必要あり。
    • 例えば、リレバンの取組みの一環として、地域で経済状況の悪化が発生した時に返済を猶予する等という方法もある。
    • 高度な手法を作っても、金融機関の担当者、中小企業が十分に理解して利用できるシンプルなスキームにしなければ実益は少ない。
    • ファイナンス手法によるエクイティ性の重要性について、金融マーケット以外の事業者の理解を得ることが重要。
      (注)一定のコスト支払を前提とするが、借入人の状況に応じて返済条件が柔軟化する手法等をいう。
    【中小企業の自己資本の充実】
    • 自己資本は、リレバンの取組みでも掲げられているように、中小企業金融の重要な課題の一つ。金融機関からの借入を擬似エクイティとして活用してきたが、昨今こうした見方をとりにくくなってきている。
    • 解決策としては、?DES、DDS、種類株の活用、?ドイツKfWのような劣後ローン供給スキームの構築、?官民協調ファンドによるエクイティ拡充等が挙げられるのではないか。
    (2)再挑戦・再生段階での資金供給について
    【再挑戦への支援】
    • 法令順守違反もなく、経営責任・株主責任をとったうえで、旧事業の債務を清算した人が再挑戦を志した場合には、これを積極的に支援していくという意識が必要。
    • 再挑戦のために出した資金が、旧債務に流れないようにするための管理手法が課題。
    【再生資金の円滑な供給】
  • EXITファイナンスについては、メガバンクを含めて民間金融機関が積極的に取り組んでおり、共益債権という形で債権保全が制度的に担保されるDIPファイナンスについても、民間金融機関の対応は前向き。もっとも、民間金融機関の状況が変化した場合に備えて、枠組みをより使いやすいものに整備することは必要。
  • 課題は法的整理移行前の私的整理検討段階や調整段階におけるファイナンス。資金ニーズは極めて強いが、途中で法的整理に移行した場合、一般債権扱いになる点等が問題となる。最近では、この段階でのファイナンスを共益債権と同じように扱う事例も出ているが、当事者間の運用ではなくより広く適用されるルールが示されれば、さらに多くの金融機関が本ビジネスに参加してくるのではないか。また、リスクに関する課題が存在する一方で、経営再建支援という性格からリターンが上がらないということも問題。
  • 法的整理移行前の私的整理検討段階や調整段階におけるファイナンスの保全手段を担保するため例えば、株式会社産業再生機構法にある法的手続に移行した場合の特例措置のような制度設計があってもよいのではないか。
  • 再生支援に向けたツールやプログラムを充実させることは重要だが、併せてそれらを有効に使いこなす人材を育成することが重要。
  • DIP保証制度は、平成13年に検討を始め、14年度から運用を開始したもの。当時とは環境が変わっており、制度改善に向けて検討すべき。
  • 事業再生時の税制面での手当が更に講じられると、事業再生はより円滑になる。

以上

【問い合わせ先】
  中小企業庁事業環境部金融課
  電話:03−3501−1511(代表) 内線:5271