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新しい中小企業金融研究会(第1回)議事概要

  1. 日時:平成18年4月6日(木曜)14時〜16時30分
  2. 場所:経済産業省第1特別会議室
  3. 出席者:
    【委員】
    村本座長、池尾委員、江口委員、奥委員、北村委員、佐藤委員、清水委員、瀬尾委員、 鶴田委員、戸田委員、中村委員、橋本委員、平木委員、星野委員、丸山委員、吉野委員、綿貫委員
    【中小企業庁】
    小川事業環境部長、寺澤金融課長、梁嶋金融課企画官、大貫金融課課長補佐、児島経営安定対策室長、垣水経営支援課小規模参事官
  4. 議事次第:
    (1)開会
    (2)新しい中小企業金融研究会の趣旨、現状の中小企業金融の課題等について
    (3)不動産担保や保証人に過度に依存しない融資について
    (4)閉会
  5. 議事概要:
    (1)新しい中小企業金融研究会の趣旨、現状の中小企業金融の課題等について
    • 中小企業金融の問題は、数は少なくなっているが、残ったのは大きな問題ばかり。リレバンの取組もコンセプトは明確だが、実務面では難しい問題がある。例えば、目利きを活用する方法論。実現には、中小企業側からソフト情報(定性情報)を提供することも必要ではないか。CSR報告書や知的資産経営報告書等も活用して行くべき。
    • 一般的な金融機関は中小企業金融に注力しており、中小企業への公的支援も長年行われているなかで、本当に大きな問題が残っているのかの見極めが大切。
    • 企業の成長ステージに応じて資金需要は様々。公的機関がどのように関与していくかが課題。
    • 再生支援は、再生計画の検討中や策定中の所謂「プレDIP段階」での資金繰りが課題。
    • 中小企業の信用リスクの把握は非常に困難だったが、ビジネスローンの実績も蓄積し、かなり精緻に把握できている。財務情報と定性的情報の組み合わせが有効。
    • 中小企業政策は制度としてかなり充実してきたが、実務面ではマーケットが拡大していない印象。ミドルリターンマーケットが存在しないことが一因。
    • 中小企業の景況感には地域格差があり、色々な手法を検討することは重要。
    • コミットメントラインは中小企業のニーズもあると思われ、是非、対象先拡大に取り組むべき。BCP(緊急時企業継続計画)の観点からも有益。
    • 中小企業金融の最大の問題は、都市と地方の格差。金融機関の規模の差だけではなく、ノウハウの差もある。問題解決の芽として、(1)スコアリングモデルの活用、(2)銀行以外の担い手の活用、(3)IT・ネットワーク化ではないか。
    • 資金は中小企業の生命線。中小企業の調達チャネルが広がり、必要な資金が行き渡ることは重要。
    • 中小企業のガバナンス強化が課題。中小企業と金融機関とのパイプをつなげていくことにより、意識改革していくことも重要。
    • 米国のSBAプログラムのように、ノンバンクも信用補完制度の対象とすべきではないか。
    • 町村の小企業は、地方都市以上に厳しい。この様な小企業も活用できるという視点を持って、新たな金融手法等を検討していくべき。
    • 「一度失敗したら消極的」というのが金融機関の現場感覚だが、再挑戦する者に対しても、機会の平等という観点を持ち、対応を検討すべきではないか。
    • 地域金融では、ノンバンクや地域ファンドが大きなリスクをとれるようにしていくと活性化する。
    • アジア各国の中小企業育成策に対して、日本の持つノウハウを伝授していく視点を持つことも重要。

    (2)不動産担保や保証人に過度に依存しない融資について
    【売掛債権・在庫担保の活用促進】

  • 売掛債権の活用には、譲渡禁止特約の問題等改善の余地はある。
  • ABLは、企業の成長性を見るのにも適しており、検討したい。
  • 売掛債権活用は、手間がかかりコスト高。コスト低減の観点から、電子債権に期待しているが、現在の法制審の議論で実務面から乖離した議論がなされ、使い勝手の悪い制度にならないことを期待。
  • ABLは、再生を目指す企業にとっても、有効な手段。
  • ABLの民間の取組活性化のため、信用補完制度の枠組みを検討すべきではないか。
  • ABLは、在庫と売掛金を一体とし、事業全体を担保とみる視点が重要。

【貸出債権証券化の推進】

  • 証券化については、今般の金利環境では顧客のニーズが小さいが、将来に備えて制度を整備することは重要。
  • 地域金融機関は、ポートフォリオ上、業種や地域の偏りがあるため、保有債権を交換して分散を図りたいというニーズがあるはず。
  • 平成17年度の証券化市場8.5兆円に対して、中小企業向けは4千億円程度と低迷しているが、技術的な問題を解決することにより、拡大できる余地がある。
  • 証券化は、バーゼル?規制も踏まえ、金融機関の保有劣後部分をどれくらい小さくできるかが課題。
  • 証券化は、政策金融機関に出資機能があれば、もっと機能するので、この点を検討すべき。また、実績データが整備されれば、取組やすくなる。今の環境は厳しいが、制度として整備しておくべき。
  • 中小公庫の証券化支援業務は、政策性を考えつつ、金融機関の多様なニーズに応えられるものにすべき。特に、金融機関のモラルハザードを防ぎながら、負担感を軽減していくことが課題であり、CDSを活用したスキームや、マスタートラスト型などを検討すべきではないか。

【第三者保証人の非徴求について】

  • 第三者保証人の徴求に関する問題は、既に原則非徴求のコンセンサスができているのではないか。
  • 第三者保証人は、信用保証制度では原則非徴求との方針がでている。民間金融機関も非徴求を目指すことが望まれるが、まずは、公的金融機関が率先して行うべき。
  • 第三者保証人は、企業の信用をカバーするだけの信用力が期待できず、金融の円滑化にもつながらないため、基本的に徴求していない。
  • 面談等による意思確認に必要なコストが高く、第三者保証人は極力とらないようにしている。
  • 保証人を提供することによる金利低減等の債務者側のメリットがあることも事実。第三者保証人徴求を廃止することは、かえって選択肢を狭めるという側面もあることに留意すべきではないか。

以上

【問い合わせ先】
  中小企業庁事業環境部金融課
  電話:03−3501−1511(代表) 内線:5271