トップページ公募・公開情報審議会・研究会


事業承継・第二創業研究会(第1回) 議事要旨

 

1.日 時:平成13年6月7日(木)14:00〜16:00

2.場 所:経済産業省 国際会議室(本館17階西3)

3.出席者:
井田 敏    全国商工会連合会専務理事
大野 正道   筑波大学教授
岡部 喜代子  東洋大学教授 弁護士
金子 和夫   国民生活金融公庫理事
川村 耕太郎  東京商工会議所常務理事
菅野 利徳   全国中小企業団体中央会専務理事
倉島 光一   株式会社倉島商店代表取締役会長
幸山 守    公認会計士 幸山守事務所
作田 頴治   中小企業金融公庫理事
品川 芳宣   筑波大学教授
篠原 徹    日本商工会議所常務理事(代理 坪田氏)
殿岡 茂樹   中小企業総合事業団理事
鳥飼 重和   鳥飼総合法律事務所 弁護士
西田 晴彦   関西美術印刷株式会社専務取締役
平川 忠雄   平川税務会計事務所 税理士
三木 義一   立命館大学教授
山田 昇    株式会社山七食品社長
山本 幸治   全国青色申告会総連合専務理事
若泉 征也   全国法人会総連合専務理事
(敬称略、五十音順)

4.欠席者:
大淵 博義   中央大学教授
中田 輝夫   株式会社ナカタ代表取締役専務
(敬称略、五十音順)

5.議 題:
(1)開 会
(2)出席者の紹介
(3)座長、座長代理の選任、挨拶
(4)中小企業庁長官挨拶
(5)研究会開催の趣旨、今後の検討スケジュールについて
(6)資料説明(事務局)及び出席者による意見表明

6.議事の概要
(1)本研究会の座長に品川筑波大学教授、座長代理に倉島(株)倉島商店代表取締役会長が選任された。
(2)中小企業庁長官挨拶。
(3)会議、配付資料の公開、今後のスケジュールについて了承された。
(4)事務局より資料説明。その後、各出席者から以下のような発言があった。

[事業承継の困難さについて]
○成功している事業ほど、高額となる相続税負担のために承継がしづらくなっている。
○事業を発展させていくチャンスがあるのに、相続に際して廃業するのは大きな問題。
○相続という「事件」の度に、富の蓄積を壊すのは社会的な無駄が大きいのではないか。
○歳入に占める相続税額の割合は海外の倍ぐらいあり、事業成功の魅力が海外との比較で劣っている。シリコンバレーやアジアなどに日本から多くの意欲ある事業者が移っていっており、日本の製造業の空洞化をもたらしている。
○事業承継に関して農業と比較すると、中小企業はあまりにも優遇されていないのではないか。
○相続発生時の負担だけでなく、事業者が事前の相続対策のために費やしているコストは膨大である。事業承継に際して相続税負担で困っている実例が本当にあるのかとの指摘もなされるが、実態調査すべき。

[事業承継に対応した税制]
○企業体力を落とさない形で事業を承継したい。「事業体としての継続」という組織法的な観点を相続税にも入れることができないか。この観点からは、会社分割税制の考え方が参考になるのではないか。
○連結納税の導入などに際して財産評価基本通達を仮に見直す場合には、事業承継の観点も必要。
○個人所有の土地については減額特例があるが、会社所有の土地にはそれがない。バランスを失しているのではないか。
○類似業種比準方式は過去の実績に基づき評価される。業績が下がっているような局面では、実態よりも株式の評価が高くなってしまい不合理。
○フローの税制である所得税や法人税については国際的なグローバルスタンダードが達成されたが、相続税のようなストック関係の税制もグローバルスタンダードを達成するべきである。
○農業における相続税の制度とのバランスを考える必要がある。相続時の税負担軽減のみでなく、後継者にうまくつなぐという意味で、生前贈与をし易くすることも大事。
○中小企業にとって事業承継は極めて関心が高い。全体に高年齢化が進行しており、新しい事業承継税制の導入が必要な時期に至っている。
○事業承継を経営革新と捉えている若い後継者もいる。いかに優秀な経営者を育成するかという観点での議論も必要。
○民法の均分相続の原則もあるが、実際に動いている事業の承継という観点から別のルールを考えても良いのではないか。

[M&A]
○会社を残すためにはM&Aも考えざるを得ないが、秘密保持が最も重要であり、第三者の中立的な仲介機関が必要。 [徴税の運用]
○情報公開の時代に、税務署によって徴税の運用が異なるのはおかしい。シンプルで透明性があるものにしてほしい。
○法令上は株式による物納が認められているにもかかわらず、実際に株で物納しようとすると買取りの約束を求められる。また、譲渡制限は解除すべきとされる等、様々な制約が付けられる。予見可能性のある制度にするべきである。
○課税庁側の力が強過ぎるので、実際には訴訟にも至らないケースがほとんど。

[その他]
○相続税に限らず、留保金課税や投資への重い課税など、税制面を広く検討する必要がある。
○留保金課税は中小企業の努力に対するペナルティ的な性格があり、制度そのものに問題がある。
○相続の話以前に、企業の体力が相当落ちている。事業の魅力を向上させるよう施策面でも考えるべき。
○事業承継に当たって、金融面も含め施策を考えていくべき。   

本議事要旨は事務局の文責にて作成したものであり、出席者各位の了解を得たもの ではない。

<次回の予定>  
日 時:平成13年6月20日(水) 13:30〜15:30  
場 所:経済産業省 国際会議室(本館17階西3)

<事務局>   中小企業庁企画課 松永、廣瀬   電話:03−3501−1765  FAX:03−3501−7791