「中小企業の財務指標」(概要)
(平成15年1月~12月決算期データ)
平成17年9月5日
経済産業省
中小企業庁
中小企業の経営活動の実態を計数的に把握し、中小企業の経営戦略の立案や中小企業の診断・助言等に資するため、中小企業約80万社の決算データをもとに新たに作成した財務指標です。
<指標の特徴>
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国が中小企業の信用データベースとして構築したCRD(中小企業信用リスク情報データベース)のデータを活用して、中小企業法人801,913社の決算書(平成15年1~12月決算期分)をもとに作成。
※CRD:平成13年3月に中小企業に対する金融を円滑にすることを主眼に、我が国で初めて信用情報として国の主導の下創設された大規模データベース。
従来公表してきた「中小企業の経営指標」及び「中小企業の原価指標」に比べ、CRDをデータソースとして用いることにより、格段に多数の企業の決算情報をもとにより信頼性の向上を図った。
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本財務指標の業種区分は、「日本標準産業分類(平成14年3月改訂)」に準拠するCRDの分類を基本としている。
なお、業種分類は、次の3分類である。- 大分類 9業種
- 中分類 70業種
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小分類 115業種
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データソースの変更に伴い、新たに、「同一企業の3年分の時系列データ」、「地域別(北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州・3大都市(東京・愛知・大阪))データ」、「創業年数別(創業期・中間期・老舗)データ」、「デフォルト企業データ」を集録。
※:同一企業の3年分の時系列データ:業界全体の中から過去3年分の数値データを有する企業を業種ごとに集計したデータ。
※:デフォルト企業:デフォルト企業とは、一般的に倒産や借入金の延滞等により債務不履行に陥った企業の総称であり、CRDの定義では、金融機関による延滞先(原則3か月以上)、実質破綻先、破綻先及び信用保証協会による代位弁済先のことをいう。
<調査結果のポイント>
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総資本当期純利益率(ROA)は、情報通信業が1.7%と最も高く、次いでサービス業(1.1%)、運輸業(1.0%)となっており、最も低いのは飲食・宿泊業の△0.5%である。
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売上高経常利益率では、不動産業の3.7%が最も高く、2番目の情報通信業(1.6%)を2.1ポイント上回っている。なお、最も低いのは飲食・宿泊業の0.0%である。
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自己資本比率では、情報通信業の22.0%が最も高く、最も低いのは飲食・宿泊業の1.3%である。
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総資本回転率では、最も高いのは情報通信業の2.0回で、最も低いのは不動産業の0.3回である。
- 4つの指標を創業年数別にみると、創業期企業は老舗企業と比較して、総資本当期純利益率(ROA)、総資本回転率が高い一方、売上高経常利益率、自己資本比率は低い傾向がみられる。
- 要旨はこちら(PDF/30KB)
- 概要版はこちら(PDF/1,702KB)
- 「中小企業の財務指標」の発売についてはこちら
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「中小企業の財務指標」(本体)の閲覧可能な機関一覧(Exel/67KB)
(都道府県別:対応していない県もあります)
お詫び:「中小企業の財務指標」正誤表(平成17年11月11日)
●本発表資料のお問い合わせ先
中小企業庁調査室担当者: 花木室長、遠藤補佐、金井企業調査担当補佐 電話:03-3501-1764(直通) |