刊行に寄せて
この度の熊本県等を震源とする地震で、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の方々にお悔やみを申し上げます。また、負傷された方々、被災された方々に対し、心よりお見舞いを申し上げます。
これまで、経済産業省では、(1)電気、ガス、ガソリン等の供給、(2)食品、日用品等の生活物資の配送、(3)被災中小企業への支援体制の構築等に、全力を挙げてまいりました。
今後、被災地域の復旧・復興のためには、地域の経済や雇用を支え、地域文化の維持・発展に貢献する中小企業・小規模事業者、商店街の皆様の役割が益々重要となってまいります。経済産業省としても、引き続き、被災された方々への支援に万全を期し、全力で取り組んでまいります。
我が国の経済の好循環が着実に回り始めている中、経済産業省としては、安倍政権の掲げる戦後最大の名目GDP600兆円の実現に向けて、「希望を生み出す強い経済」を創り出していくことも、大きな使命です。
そのためには、我が国の事業者数の99.7%、雇用の7割を占める中小企業・小規模事業者、商店街の皆様に、日本経済の成長の主役として、新たな分野に挑戦していただき、益々ご活躍いただくことが不可欠です。
今回は、各地域で目覚ましい取組をされている中小企業・小規模事業者、商店街の皆様に、その活躍の舞台を世界に広げていただきたいとの思いをこめて、名称を「“はばたく”中小企業・小規模事業者・商店街2016」とし、分野毎に表彰させていただくことにしました。
具体的には、(1)取引先への発注により「地域」の仕事を創り出す事業者、(2)女性や若手等の「人材」を活用・育成する事業者、(3)技術やサービス等の「わざ」を有する事業者、④TPP等を追い風に「海外」に展開する事業者を、「はばたく中小企業・小規模事業者300社」として選定するとともに、各地域で課題解決や国内外の主体との連携により地域活性化に取り組む商店街を、「はばたく商店街30選」として選定しております。
今回受賞された皆様には、これを機に更に大きな舞台にはばたいていただくこと、また皆様の取組を参考に、より多くの中小企業・小規模事業者、商店街の発展、ひいては日本経済の更なる成長につながることを祈念して、私の巻頭言とさせていただきます。
平成28年3月
経済産業大臣 林 幹雄