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中小企業再生円滑化税制について
(所得税法第64条第2項の運用見直し)

 
  経営の苦しくなった会社に対して、中小企業の社長等が私財をなげうって、個人保証した債務を履行する場合、資産譲渡益のうち会社への求償ができない分については、所得税法第64条第2項の規定により、譲渡所得がないものとして扱われます。 しかしながら、その運用に当たり、会社が再建を目指していたり、廃業していくものの会社がまだ解散していない場合にも、この規定が適用されるかどうかは明確でなく、極めて厳しく運用されていたことから、従来から税理士などの実務家を中心として、「会社が解散しない限りこの規定の適用は困難」と言われてきました。
 中小企業庁では、経済環境の悪化を踏まえ、中小企業の再生を円滑化する観点から、この規定の運用の明確化を図るべく、このたび国税庁に対して照会を行い、これに対して国税庁より回答がありました。また、本件の取扱いについては全国の国税局宛てに通知され、個別通達(平成14年12月25日 課資3-14,課個2-31,課審5-17)として国税庁のホームページに掲載されました。
 これにより、会社が存続していたとしても、一定の条件を満たせばこの規定が適用される場合があることが明らかになります。したがって、経営の悪化した中小企業の社長などがこの制度を利用して会社の再生を図ったり、仮に倒産したとしても、身ぐるみ剥がされることなく、事業に失敗してもやり直しができる環境が整うことになります。

<問い合わせ先>
中小企業庁 財務課
TEL 03(3501)5803

中小企業再生円滑化税制の概要

国税庁への照会文と回答(PDF13KB)

国税庁のホームページへリンク




中小企業再生円滑化税制の概要

 長引く不況の中で、経営の苦しくなった会社に対して、中小企業の社長等が自らの私財をなげうって、個人保証債務を履行し、再建を目指す場合や、廃業していくが未だ会社が解散していない場合にも、その私財譲渡益に対する所得税の非課税措置が図られるよう、運用基準を明確化する。

現状
上記のような場合、税理士等実務家の間では、事実上、会社が解散していないと、所得税の非課税措置が認められないといわれてきた。 
[所得税法第64条(資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例)]

運用基準の明確化
 保証債務を履行し、求償権を放棄した場合に、以下のような場合でも所得税の非課税措置が認められうることを明記した通達等を発出。運用基準を明確化。
(平成14年12月25日 課資3-14,課個2-31,課審5-17) 

1.会社を再建しようとするために、求償権を放棄する場合

2.廃業していくが、未だ会社が解散していない場合

<明確化される運用基準の内容>
 法人がその求償権の放棄後も存続し、経営を継続している場合でも、次のすべての状況に該当すると認められるときは、その求償権は行使不能と判定される。
1)
その代表者等の求償権は、代表者等と金融機関等他の債権者との関係からみて、他の債権者の有する債権と同列に扱うことが困難である等の事情により、放棄せざるを得ない状況にあったと認められること。
2) その法人は、求償権を放棄(債務免除)することによっても、なお債務超過の状況にあること。

 これにより、経営の傾いた中小企業の再生が円滑化するとともに、仮に、倒産する場合においても、身ぐるみはがされることなく、やり直しができるような環境整備が図られる。