トップページ財務サポート会社法「新会社法33問33答」

よく分かる中小企業のための新会社法 33問33答





 
 金銭配当と現物配当
 新会社法では、金銭以外の財産で配当を行う手続が明文化されるため、自社商品等で配当を行う、いわゆる「現物配当」が可能となります。
 ただし、金銭配当の決議は、株主総会の普通決議(総株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、かつその議決権の過半数の賛成)で足りますが、現物配当については、原則として株主総会の特別決議(総株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、かつその議決権の2/3以上の賛成)が必要とされます。
 
 純資産額制限と分配可能額

注意

新会社法施行後に配当等を行う場合、次の2つの制限があります。

(1)純資産額制限
 配当を行う際、純資産額(貸借対照表上の「資本の部」の合計、30P参照)が300万円未満の場合には、剰余金があっても株主に配当をすることはできません。

 (これまで、純資産額が資本金の額(株式会社1,000万円以上、有限会社300万円以上)を下回った場合、利益の配当ができませんでした。新会社法で最低資本金制度が撤廃(Q27参照)されることに伴い、上記純資産額制限が設けられます。)

(2)分配可能額
 新会社法では、次のような会社財産が株主に払い戻される行為を「剰余金の分配」として整理し、分配可能額を超える剰余金の分配を禁止する統一の財源規制の下に置いています(分配可能額の具体的な計算方法については、30P参照)。
 配当、自己株式の有償取得(Q9参照)、相続人に対する売渡請求(Q10参照)等

 分配可能額を超えて剰余金の分配を行った取締役やその行為に同意した取締役は、その分配額を弁済する責任が生じます。
 この弁済責任は過失(不注意ミス)があった場合の責任となり、当該取締役が不注意ミスのなかったことを証明した場合には責任は生じません。ただし、分配可能額を超えた部分の弁済責任については、総株主の同意があっても免除されません。

 
尾間加瀬教授におまかせ
 
* 株式会社は、「いつでも」、「何回でも」株主総会の決議によって配当が可能!
* 金銭がなくても、他の財産をもって配当できる!
* 純資産額、分配可能額による制限には注意が必要!

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