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中小企業庁長官 平成24年 年頭所感

中小企業庁長官平成24年の新春を迎え、謹んでお慶びを申し上げます。


昨年は、東日本大震災の発生や、未曾有の円高など、我が国経済を取り巻く環境が、一層厳しくなった一年でした。
こうした厳しい環境が続く中、中小企業庁といたしましては、2010年6月に閣議決定された「中小企業憲章」を踏まえながら、引き続き、被災中小企業の方々が早期復興できるよう最大限支援するとともに、自立的な中小企業の育成・強化に向けた支援に全力で取り組んでまいります。


第一に、東日本大震災からの復興支援です。東日本大震災は、地震のみならず、津波、原子力発電所事故、電力供給制約等の様々な事象を引き起こし、中小企業にも甚大な影響が生じました。被災された方々に、改めて心よりお見舞い申し上げるとともに、今後も復興支援に全力で取り組んでまいりたいと考えております。

まず、資金繰り支援のため、第1次補正予算で創設した「東日本大震災復興緊急保証」や「東日本大震災復興特別貸付」について、第3次補正予算においても予算額6,199億円、事業規模11.6兆円程度の措置を講じました。
第4次補正予算、平成24年度当初予算においても十分に手当てし、被災地の実情や円高等の厳しい経済環境を踏まえ、万全の資金繰り対策を講じてまいります。

同時に、被災地域における「二重債務問題」については、各県に「産業復興相談センター」及び「産業復興機構」を設立すべく、県や地域金融機関と調整を進めてきたところです。国の「東日本大震災事業者再生支援機構」と一体となり、本年も引き続き被災事業者の再生支援に最大限取り組んでまいります。

中小企業等グループ補助金について、第1次補正、第2次補正予算あわせて255億円に加え、予備費1,249億円を計上しております。
さらに、その上で、被災の状況から復旧・復興に着手するのに時間を要する案件への対応など、更なる予算措置が必要な場合もあり得ると認識しており、そうしたものに対応すべく、平成24年度予算案に500億円を計上しております。
引き続き、地域経済を支え、復興のリード役となり得る中小企業等グループの施設・設備の復旧・整備の支援に万全を期してまいります。


第二に、厳しい内外環境を勝ち抜く自立的な中小企業に対する支援です。昨年12月に開催された中小企業政策審議会企業力強化部会において、中小企業の潜在力・底力を最大限に引き出し、戦略的経営力を強化するための方策について、中間取りまとめを行いました。
本中間取りまとめでは、まず、中小企業の皆様の経営課題がより多様化・複雑化している中で、経営支援の担い手の多様化・活性化の観点から、商工会、中小企業団体中央会、商工会議所を始め、地域金融機関、税理士事務所なども含め、幅広く経営支援機関に対する支援を強化してまいります。

次に、中小企業の海外展開を一層促進するため、昨年6月に策定した中小企業海外展開支援大綱を踏まえ、これまでの海外販路開拓等の支援に加え、情報、資金、人材など総合的な支援施策を講じてまいります。

さらに、更なる技術力強化のための研究開発や、地域一体となった研修・後継者育成を後押しし、中小企業の技術力の強化・継承を促進してまいります。

その他にも、まちづくりと一体的な中小商業政策など、幅広い取組によって中小企業の皆様の戦略的経営力の強化に繋げてまいります。


第三に、来年度に向けた中小企業関連の予算・税制についてです。予算については、平成23年度第4次補正予算案において、中小企業の資金繰り対策7,413億円、事業規模16.25兆円を措置しております。また、平成24年度当初予算においても、中小企業庁関連予算として前年同水準の896億円を講じるなど、厳しい財政状況の中、中小企業予算について、前年同程度の水準を確保することとしています。特に、海外展開を行う中小企業の経営基盤強化24億円、ものづくり基盤技術の強化・維持132億円などを措置しており、これらを通じ、上記の中小企業の潜在力・戦略的経営力の強化を図ってまいります。

税制については、昨年12月にとりまとめられた平成24年度税制改正大綱に基づき、意欲ある中小企業の積極的な設備投資を後押しする観点から中小企業投資促進税制を拡充するほか、少額減価償却資産の特例の延長や交際費課税の特例の延長等の措置を講じていく予定です。

こうした施策をご活用いただくことにより、中小企業の皆様方が経営力強化に取り組んでいただくとともに、中小企業庁としても皆様方の取組を全力で支援してまいります。


最後に、昨年までの厳しい経営環境から脱却し、本年が中小企業の皆様にとって大きな飛躍の年となるよう祈念し、私からの新年の御挨拶とさせていただきます。

平成24年元旦
中小企業庁長官
鈴木 正徳