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がんばる商店街77選

にぎわいあふれる商店街アイデア商店街まちづくりと一体となった商業活動

東京都品川区 中延商店街

高齢者をターゲットにした街中サービスが好評
空き店舗を利用した高齢者向け「街のコンシェルジェ」、「街中サロン事業」等による地域コミュニティ形成への寄与。

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中延商店街

中延商店街

所在地
品川区中延2−7−19
会員数
134商店
商店街の類型
駅前型商店街

事業実施の背景

中延商店街は半径700メートルの商圏内に約9,760人の高齢者がいる。そのようなことから「高齢者にやさしい街づくり」を目指していた。その折、地元のNPOバリアフリー協会を紹介されたが、バリアフリー協会は、タウンモビリティ活動などで商店街での活動実績もあるため商店街の事情にも詳しく、共催で事業を行うことにした。

事業の概要

街のコンシェルジェ・楽習教室 街のレストラン・楽習教室 街のレストラン

(1)「街のコンシェルジュ」

地元の高齢者のちょっとした困りごと(電球の交換、庭木の手入れ、軽修理、買物補助など)を有償ボランティアが支援する仕組み。それぞれ登録制。その対価は区内共通商品券で支払われる。

(2)「街中サロン」

各個店で取り扱わない高齢者向け商品(糖尿病患者向け食材など)の紹介や、血圧、脈拍、体脂肪率などの測定サービスなどを行い、さらに商店街個店の情報発信(特売情報、会員向けサービス)などもきめ細かく実施して商店街のお休み処も兼ね、来街者が常に立ち寄るスポットにして商店街のさらなる集客を図っている。

(3)「楽習教室」

商店街の個店で扱っている商品を使った料理教室、美容教室、健康教室のことで、専門知識を持つ講師を派遣し、参加者の生活に役立つ知識を身につけてもらい、商店街の各店舗の更なる利用を促し来客増を図る。また教室における参加者リサーチを商店街の活性化策に繋げる。参加者同士の交流も深めてもらい、その場として街中サロンを活用してもらう。講師は、主に定年を迎える団塊の世代にお願いし、地域デビューのきっかけとしてもらう。

(4)その他

商店街の飲食店を利用した「街のレストラン」というイベントを行い、高齢者に各店舗のよさを知ってもらう企画を行っている。ともすると個食になりがちであるが、16年度においては商店街が実施するイベント(ねぶた祭り)への参加を通じて、高齢者に喜ばれている。商店街の一員であることと、街中サロンの存在をお客に大きくアピールすることができた。

事業の効果

当商店街の会員向けに実施したアンケート調査の結果から、本事業は、決して売上げアップにダイレクトにつながっているとは言えない。しかし、高齢化している顧客に対して、品揃えの工夫、値札の見易さの工夫、サービス方法の工夫などに力を入れるようになり、会員がどのように商売をしていけばいいのか、現状を改めて見つめ直し考える動機付けとなっており、この事業が会員の意識改革に与えた影響は大変大きい。

高齢者を始めとした周辺住民たちからは中延商店街では面白い、いいことをしているとの声が多く、街中サロンを利用する人からは、地元との繋がりができた、多くの人と知り合えたなどの喜びの声が聞こえた。特に2人暮らしの世帯は、このような気軽に立ち寄れる交流の場を求めている。今後団塊の世代が定年を迎え、地域に戻ってくることになるが、商店街では、その際の地域デビューの場に役立てばと考えている。

有償ボランティアに登録する人は地元の人で、商店街店主も人柄などをよく知っている人物であり、身元がはっきりしているため、利用者も安心して活用することができる。

登録利用客数240人、登録有償ボランティア190人(平成18年2月現在)

事業の課題

急速な高齢化に際して、商店街自体が高齢者に配慮する必要がある。各店頭に何処にでもある商品を陳列し、顧客への訴求も従前どおりでは、顧客にとって魅力がないことになる。商店街の目標として掲げる「高齢者にやさしい商店街」への実現に向け、個店、商店街、または地域に何が不足していてどのようなニーズがあるのかを把握し、そのニーズにどのように応えていくのかをしっかりと考えていく商業者個々の弛まなく努力する姿勢そのものが今後問われていく。こうした中、18年度は、高齢者にやさしく、ワンランクアップの商品・サービスを作り出す一店逸品運動を展開していく。

また、事業実施にあたり、現在、自治体から補助の適用を受けているが、今後、補助を頼らずに事業費をいかに捻出していくかと同時に、いかに充実した内容で事業を展開していくかが大きな課題である。そして、充実した事業展開を図るためには、有償ボランティアの登録者数を増やし、あらゆる登録利用者のニーズに対応して満足してもらえるかがキーとなっていく。