山形県山形市 七日町商店街
ほっとなる広場を核とした連携による賑わい創出
商店街の真中に核的広場を整備。地元農家をはじめとして各種団体との連携により賑わい創出へ。
事業実施の背景

大型量販店が撤退した跡地を、商店街が平成5年から借り受け、イベント広場として利用してきた。その広場が、平成15年に山形市七日町土地区画整理事業により都市公園『ほっとなる広場』として生まれ変わった。商店街の真中に位置するこの広場を活用して、賑わい創出の拠点として各種事業を展開している。
賑わい創出事業として、毎週定例の事業から、毎月定例のもの、その他スポット的なイベントを、市内を中心とする各種団体との連携により年間約70回開催し、その効果を倍増させることに成功している。
イベント参加者がイベントの仕掛け人となることにより、自分の街としての意識付けにも大きな期待がもてる。
事業の概要

- (1)ほっとなる朝採り金曜市
- ・市内近郊の農家を中心に毎回26組の出店
- ・その日の朝に採れた野菜が中心。その他自分達で作った漬物や惣菜を販売。
- 毎月第3金曜日には牛肉も販売。
- (2)LIVE STAGE SEVEN
- ・毎月第3日曜日に開催。
- ・エントリーによりアマチュアバンド4組の演奏。
- ・年間投票によりトップのバンドをコミュニティFMとの連携により、東北全域でCDデビュー。
- (3)ほっとなるフリーマーケット
- ・毎月第4日曜日に12組の参加で実施。
- ・平成5年から続く人気イベント。
- (4)ほっとなるナイトバザール
- ・毎年7月と12月の第2土曜日に開催する夜間営業促進のための一大イベント。
- ・県内各市町村との連携によるブースの出店。
- (5)老舗料亭鍋祭り
- ・毎年2月第1日曜日に市内老舗3料亭との連携により老舗特製の鍋料理販売。
- (6)新春初売りつきたて餅振舞い
- ・毎年1月2日に地元民俗芸能伝承団体との連携により「出羽餅つき道」の演舞と振舞い。
- (7)キッズイベント
- ・第2日曜日を中心に子供向け参加型イベントを実施。
- (8)モンパルナス広場
- ・毎年5月5日に七日町大通りで、はたらく車大集合のイベントがあり、それに合わせ地元芸術系大学生との連携により子供似顔絵コーナーを設置。
- (9)その他
事業の効果
- (1)楽しい街としての認知度アップ
- 定期的なイベントにより、あの街は何か楽しいことをやっているというイメージを持ってもらうことで、来街動機に結びつけることができた。
- (2)各種団体との連携による街づくりへの協力者増加
- 連携先の方々がイベントを通して、自分達の街であることの意識付けができ、市民と一体となった街づくりへの協力者が増えている。
- (3)各店独自の取り組みを推奨
- イベントにより集客を図り、その顧客を各店独自の取組みにより来店販売に結びつけることを推奨することで、実際に売上が大幅に伸びた店も出ている。
- (4)連携により費用対効果が向上
- 独自イベントよりも費用が抑えられ、実施効果は上がるという状況になっている。
事業の課題
- (1)定期的=マンネリの脱却
- 認知されるためには定期的な開催が必要であるが、逆の意味からマンネリ化しないように、随時内容の検討を行う必要がある。
- (2)事業実施資金の確保
- 賑わい事業を継続実施するための自己資金を確保するために、商店街財政基盤の強化を図る必要がある。
- (3)雨天時等の対応
- 広場に屋根がないため、雨天時の対応についてハード面からも検討が必要である。
- (4)安全な歩行空間の整備
- 商店街に国道が通っており通過車両も多いため、歩行者が安心安全に街歩きを楽しめるように国道の移管等を含めた検討が必要。
- (5)各店での積極的な取り組み
- 商店街がいくらイベントで集客しても個店が何もしなければ売上はあがらないので、積極的にイベントを活用してもらうようにする必要がある。