中小企業者等の方は、設備投資を行った場合や円滑な事業承継のため等、税制上様々な特別措置を受けることができます。
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平成22年度版 中小企業施策総覧
第2部 個別中小企業施策/第3編 財務サポート
第1章 中小企業関連税制/第1節 一般的措置
第1章 中小企業関連税制 |

現在の税制体系は次の図のとおりになっており、税目の中で
印のものが一般的に中小企業者に課せられる税です。なお、個別の中小企業関係法に基づく施策に応じて各種の特例措置があります。

(注)地価税は、平成10年度から、適用は停止されています。

(注)特別土地保有税は、平成15年度から、適用は停止されています。
中小企業者等の方は、設備投資を行った場合や円滑な事業承継のため等、税制上様々な特別措置を受けることができます。
個人事業者については、所得税において基礎控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、青色申告特別控除、小規模企業共済掛金控除等の所得控除のほか、事業専従者給与(控除)制度により税負担の軽減が行われています。(配偶者特別控除のうち上乗せ部分については、平成16年分から廃止されています(住民税は平成17年分から廃止)。) 地方税においても、住民税及び事業税の専従者給与(控除)、事業税の事業主控除等個人事業者を対象とした特別の制度が採り入れられています。
個人事業者については、所得税等において図表3-1-4のような税負担の軽減が行われています。
| 国 税 | 地 方 税 | |||
| 所 得 税 | 個人住民税 | 個人事業税 | ||
| 所 得 控 除 |
基 礎 控 除 |
|
|
|
| 青色申告特別控除 |
65(10)万円 | - | ||
| 青色事業専従者給与 | いわゆる完全給与(労務の対価としての相当額) | |||
| 白色事業専従者控除 (配偶者の場合) |
50万円 (86万円) |
50万円 (86万円) |
50万円 (86万円) |
|
| 事 業 主 控 除 | 290万円 | |||
(注)1 住民税は道府県民税(都民税)及び市町村民税(特別区民税)です。
2 配偶者特別控除は、配偶者の合計所得金額が38万円超76万円未満の場合に限られます。
3 根拠条文
| 所 得 税 法 | 地 方 税 法 | |
所得控除 |
83条、83条の2、84条、 |
34条、314条の2 |
青色申告特別控除 |
25条の2(租特法) |
32条、313条 |
青色事業専従者給与 |
57条 |
32条、72条の49の8、313条 |
白色事業専従者控除 |
57条 |
32条、72条の49の8、313条 |
事業主控除 |
- |
72条の49の10 |
青色申告者の家族専従者については、家族専従者に対する支払給与の金額が、その労務の対価として相当であると認められるときは、全額必要経費に算入できます。
なお、白色申告者の専従者については、所得税は50万円(配偶者の場合86万円)、地方税についても住民税、事業税とも50万円(配偶者の場合86万円)の定額控除が認められます。(所得税法第57条、地方税法第32条、第72条の49の8、第313条)
個人事業主の税負担を軽減するため、個人の事業の所得の計算上、年290万円を控除することが認められています。(地方税法第72条の49の10)
| 共済掛金と生命保険料の合計額 | 所 得 控 除 額 |
|
|
| 共済掛金と生命保険料の合計額 | 所 得 控 除 額 |
|
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小規模企業共済制度の共済契約に基づき支給される共済金は退職所得扱いとなり、例えば掛金納付期間が30年の場合、1,500万円が退職所得控除として共済金から控除されます。
(所得税法施行令第72条)
また、平成元年から支給できることとなった分割共済金は雑所得扱いとして、公的年金等控除の対象となっています。(所得税法施行令第82条の2)
なお、解約手当金のうち、任意解約であって共済契約者が65歳以上である場合に支給される解約手当金及びみなし解約の場合に支給される解約手当金も共済金と同様に退職所得扱いとなります。(所得税法施行令第72条)
中小規模の法人事業者については、法人税において軽減税率等の措置があり、地方税においても法人事業税の軽減税率の適用、法人住民税の均等割軽減等の措置があります。
中小法人等については、図表3-1-7の税率が適用されます。
| 公益法人及び協同組合等 (注1) |
普 通 法 人 |
年所得800万円以下の部分 18%(※) |
資本金1億円超の法人 30% |
- (注1) 協同組合等=中小企業等協同組合、商工組合等の各種組合(企業組合及び協業組合を除く)
- (注2) 特定の地域に居住する協同組合等であって、主として物品供給事業を行うもののうち、その物品供給事業に係る収入が総収入の50%を超え、組合員数が50万人以上で、かつ、店舗による売上高が1,000億円以上の大規模のものについては、所得のうち年10億円を超える金額に係る法人税率は26%となります。(租税特別措置法第68条)
- (※) 18%の税率は平成21年4月1日から平成22年3月31日までの間に終了する各事業年度について適用されます。(租税特別措置法第42条の3の2)
なお、法人税法本則の税率は22%となっています。
特定同族会社については、各事業年度の所得に対する法人税のほか、所得を留保した場合、その留保所得から(ア)当該事業年度の所得金額の40%相当額、(イ)2,000万円、(ウ)資本金の4分の1から利益積立金額を減じた額、のいずれかのうち、最も多い金額を差し引いた残額に対し、次のような累進的税率により課税されます。(法人税法第67条)
年3,000万円以下の金額 |
10% |
年3,000万円超1億円以下の金額 |
15% |
年1億円超の金額 |
20% |
(注)特定同族会社とは、同族関係者1グループで株式等の50%を超えて保有している会社をいいます。
なお、平成19年4月1日以降に開始する事業年度から、資本金1億円以下の中小特定同族会社に係る留保金課税は、撤廃されました。
法人の所得の計算上損金が生じた場合、翌年度から7年間は、所得の額からその欠損金の額を損金に算入する形で、順次繰り越して控除することができます。なお、7年間の繰越控除は平成13年4月1日以降に開始した事業年度に生じた欠損金について適用されます。(法人税法第57条)
中小企業者(資本金又は出資金の額が1億円以下の法人)について、当期の欠損と前年の所得を通算し、前年に納付した法人税の還付を受けることができます。なお、平成21年2月1日以後に終了する事業年度において生じた欠損金額について繰戻還付の適用が可能となっています。(租税特別措置法第66条の13)
交際費については、法人税では一般に損金算入が認められていませんが、中小企業に対しては、次のとおりその一部について損金算入が認められています。(租税特別措置法第61条の4)
資本金1億円以下の法人 定額控除限度額600万円まで
公益法人等及び協同組合等が平成23年3月31日までに開始する各事業年度において、貸倒引当金の繰入れを行う場合には、法人税法に定める繰入れ限度額の16%割増の繰入れが認められます。


貸倒れの実績率とは、次の@の金額のうちにAの金額の占める割合をいいます。
法人事業税の標準税率は、所得区分により、図表3-1-8のように定められています。(地方税法第72条の24の7)
なお、平成20年度税制改正において、税制の抜本的な改革において偏在性の小さい地方税体系の構築が行われるまでの間の暫定措置として、法人事業税の税率の引き下げを行うとともに(下表の括弧内の税率)、地方法人特別税を創設し、その収入額を地方法人特別譲与税として都道府県に剰余することとされました。なお、各法人の法人事業税と地方法人特別税を合わせた税負担は、これまでと変わりません。
| 所 得 区 分 | 普 通 法 人 (資本金又は出資金額が1億円以下) |
公益法人及び協同組合等 (注1) |
| 年所得400万円以下の金額 年所得400万円超800万円以下の金額 年所得800万円を超える金額 |
5.0%(2.7%) 7.3%(4.0%) 9.6%(5.3%) |
5.0%(2.7%) 6.6%(3.6%) 6.6%(3.6%)(注2) |
( )内の税率は平成20年10月1日以後に開始する事業年度より適用されます。

| 課税標準 | 税率 |
| 外形標準課税の対象となる法人の所得割額 | 148% |
| 外形標準課税の対象外の法人の所得割額 | 81% |
| 収入金額によって課税される法人の収入割額 | 81% |
法人住民税の均等割額(年額)は、法人の資本等の区分により、図表3-1-9のように定められています。
| 資本金の金額の区分 | 市 町 村 民 税 | 都道府県民税 標準税率 |
|
| 従業員数 | 標準税率(注) | ||
| 50億円超の法人 | 50人超 |
300万円 41万円 |
80万円 |
| 10億円超で50億円以下の法人 | 50人超 |
175万円 41万円 |
54万円 |
| 1億円超で10億円以下の法人 | 50人超 |
40万円 16万円 |
13万円 |
| 1,000万円超で1億円以下の法人 | 50人超 |
15万円 13万円 |
5万円 |
| 1,000万円以下の法人 | 50人超 |
12万円 5万円 |
2万円 |
(注)制限税率は標準税率の1.2倍です。(地方税法第51条)
後継者である受贈者が、贈与により、「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」に基づき経済産業大臣の認定を受ける非上場会社の株式等を親族(先代経営者)から全部又は一定以上取得し、その会社を経営していく場合には、その後継者が納付すべき贈与税のうち、その株式等(贈与前から後継者が既に保有していた議決権株式等を含め発行済完全議決権株式等の総数の3分の2に達するまでの部分に限る。)に対応する贈与税の全額の納税が猶予されます。
本特例は、平成21年4月1日以後に行われた贈与について適用を受けることができます。
| 特例の対象となる株式等 | 次に掲げる株式等(株式又は出資)であること ・議決権の制限がないこと ・株式等が上場されていないこと 等 |
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| 特例の対象となる贈与及び 株式等の数 |
特例の対象となる株式等の数は、次のa、b、cの数を基に下表の区分の場合に応じた数が限度となる。なお、この特例の適用を受けるためには、後継者は下表のイに該当する場合は限度数(a)の全部、ロに該当する場合は限度数(c×2÷3-b)以上の数の株式等を先代経営者から贈与により取得する必要がある。 「a」・・・先代経営者(贈与者)が贈与直前に保有する非上場株式等の数 「b」・・・後継者(受贈者)が贈与前から保有する非上場株式等の数 「c」・・・贈与直前の発行済株式等の総数
|
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| 贈与者(先代経営者)の要件 | ・会社の代表権を有していたこと ・贈与の時において会社の役員でないこと ・贈与の直前において、贈与者(先代経営者)と同族関係者で発行済議決権株式等の総数の50%超を保有し、かつ、同族内(後継者を除く)で筆頭株主であったこと 等 |
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| 後継者(受贈者)の要件 | ・贈与者(先代経営者)の親族であること ・贈与の時において、会社の代表権を有していること ・贈与の時において、20歳以上であり、かつ、役員就任から3年以上経過していること ・贈与の時において、受贈者(後継者)と同族関係者で発行済議決権株式等の総数の50%超の株式を保有し、かつ、同族内で筆頭株主となること 等 |
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| 会社の要件 | ・「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」に基づく経済産業大臣の確認及び認定を受けた中小企業者であること ・非上場会社であること ・資産管理会社に該当しないこと (注)「資産管理会社」とは、有価証券、自ら使用していない不動産、現金・預金等の特定の資産の保有割合が帳簿価額の総額の70%以上の会社やこれらの特定の資産からの運用収入が総収入金額の75%以上の会社をいう(ただし、実質的に事業を行っているものについては一定の除外規定あり)。 ・常時使用する従業員が一人以上であること 等 |
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| 手続等 | 贈与税の申告期限までに、本特例の適用を受ける旨を記載した贈与税の申告書及び一定の書類を税務署へ提出するとともに、納税が猶予される贈与税額及び利子税の額に見合う担保を税務署に提供する必要がある。 (注)特例の適用を受ける非上場株式等の全てを担保として提供した場合には、納税が猶予される贈与税額及び利子税の額に見合う担保の提供があったものとみなされる。 |
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後継者である相続人等が、相続等(相続又は遺贈をいう。)により、「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」に基づき経済産業大臣の認定を受ける非上場会社の株式等を被相続人(先代経営者)から取得し、その会社を経営していく場合には、その後継者が納付すべき相続税のうち、その株式等(相続等の前から後継者が既に保有していた議決権株式等を含め発行済完全議決権株式等の総数の3分の2に達するまでの部分に限る。)に係る課税価格の80%に対応する相続税の納税が猶予されます。
本特例は「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」の施行の日(平成20年10月1日)以後に開始した相続について適用を受けることができます。
| 特例の対象となる株式等 | 次に掲げる株式等(株式又は出資)であること ・議決権の制限がないこと ・株式等が上場されていないこと 等 |
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| 特例の対象となる贈与及び 株式等の数 |
特例の対象となる株式等の数は、次のa、b、cの数を基に下表の区分の場合に応じた数が限度となる。 「a」・・・後継者(相続人等)が相続等により取得した非上場株式等の数 「b」・・・後継者が相続開始前から保有する非上場株式等の数 「c」・・・相続開始直前の発行済株式等の総数
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| 被相続人(先代経営者)の要件 | ・会社の代表権を有していたこと ・相続開始の直前において、被相続人(先代経営者)と同族関係者で発行済議決権株式等の総数の50%超を保有し、かつ、同族内(後継者を除く)で筆頭株主であったこと 等 |
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| 後継者(相続人・受遺者)の要件 | ・被相続人(先代経営者)の親族であること ・相続開始の日から5ヶ月を経過する日以降に会社の代表権を有していること ・相続開始の時において、後継者と同族関係者で発行済議決権株式等の総数の50%超の株式を保有し、かつ、同族内で筆頭株主であること 等 |
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| 会社の要件 | ・「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」に基づく経済産業大臣の確認及び認定を受けた中小企業者であること (注)一定の場合に該当するときには確認は不要となる。 ・非上場会社であること ・資産管理会社に該当しないこと (注)「資産管理会社」とは、有価証券、自ら使用していない不動産、現金・預金等の特定の資産の保有割合が帳簿価額の総額の70%以上の会社やこれらの特定の資産からの運用収入が総収入金額の75%以上の会社をいう(ただし、実質的に事業を行っているものについては一定の除外規定あり)。 ・常時使用する従業員が一人以上であること 等 |
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| 手続等 | 相続税の申告期限までに、本特例の適用を受ける旨を記載した相続税の申告書及び一定の書類を税務署へ提出するとともに、納税が猶予される相続税額及び利子税の額に見合う担保を税務署に提供する必要がある。 (注)特例の適用を受ける非上場株式等の全てを担保として提供した場合には、納税が猶予される相続税額及び利子税の額に見合う担保の提供があったものとみなされる。 |
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贈与税の納税猶予(租特法70の7)の適用を受けた非上場株式等(「特例受贈非上場株式等」)の贈与者が死亡した場合には、受贈者が当該特例受贈非上場株式等を相続又は遺贈により取得したものとみなされ、贈与時の価額により他の相続財産と合算して相続税の計算を行うことになります(租特法70の7の3)。この際、「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」に基づく経済産業大臣の確認を受け、一定の要件(相続税の納税猶予の特例(租特法70の7の2)の要件のうち一定のもの)を満たす場合には、そのみなされた非上場株式等(特例受贈非上場株式等の贈与の直前に後継者が既に保有していた議決権株式等を含め発行済完全議決権株式等の総数の3分の2に達するまでの部分に限る。)に係る課税価格の80%に対応する相続税の納税が猶予されます。
世代の交替期を迎えた中小企業の円滑な事業承継を図るため、取引相場のない株式の評価方法は、次のようにその会社の規模に応じて異なっています。
原則として、純資産価額方式で評価されますが、純資産価額方式と類似業種比準方式との併用方式(いずれも50%)を選択できます。
(注)純資産価額方式……会社の有する事業用資産を時価で評価し、これを基礎として1株当たりの価値を評価する方式
類似業種比準方式……類似業種の上場株価を重要な評価要素とし、評価に当たっては、さらに類似業種の配当金額、利益金額、純資産価額を評価要素として評価会社の比準価額を求める方式
併用方式の選択により、小会社の株式についても、類似業種に比準する形で、企業の収益性が評価額に反映されます。
次の算式による純資産価額方式と類似業種比準方式の併用方式で評価されます。

類似業種比準方式の適用割合(L)は、中会社をその規模の大きさによりさらに3区分し、そのうち小さな規模の会社については60%、中規模の会社については75%、大きな規模の会社については90%となっています。純資産価額方式による評価を選択することもできます。
類似業種比準方式により評価されますが、純資産価額方式による評価を選択することもできます。
類似業種の業種分類は、小分類、中分類及び大分類があり、小分類の業種がないときは中分類の業種を適用することが原則ですが、小分類の業種については中分類を、中分類の業種については大分類の業種をそれぞれ選択することも認められます。
これにより、類似業種について幅のある選択が可能となり、事業内容が多岐にわたる中小企業のそれぞれの実態により即した評価が図られます(例えば、小分類よりも中分類の方が比準価額が低い場合には、中分類の比準価額を選択できます)。
類似業種の比準株価は、相続開始の日の属する月以前3カ月間の各月の平均株価のうち、最も低い価額を適用することとなっていますが、前年の類似業種比準株価の平均値が、前記の比準株価を下回る場合には、前年の比準株価の平均値を選択できます。
これにより、類似業種の上場株価の一時的な変動による影響が緩和され、安定した評価が図られます。
また、会社法の下で活用の幅が広がった種類株式のうち、以下のとおり評価方法が明確化しています。
同族株主が相続により取得した株式について、原則として、議決権の有無を考慮せずに評価しますが、当該株式を取得した同族株主全員の同意などを条件として、原則的評価方法により評価した価格から5%を評価減し、その評価減した分を議決権株式の評価額に加算する評価方法を選択することができます。
次の条件を満たす社債に類似した特色を有する種類株式は、社債に準じて評価(発行価額に基づく評価)します。
・優先配当
○卸 売 業

○小売・サービス業

○上記以外の業種

(注)1 「総資産価額」は、課税時期の直前期末における総資産価額(簿価ベース)による
2 「取引金額」は、課税時期の直前期末以前1年間における取引金額による。
個人事業や居住に用いていた特定の小規模宅地を相続により承継した場合において、特定事業用住宅の面積が400uまでの場合、課税対象となる評価額が80%減額されます。
また、特定居住用宅地についても、面積が240uまでの場合、同様に評価額が80%減額されます。

生前贈与を受けた者について、相続時に、それまでの贈与財産と相続財産とを合算して計算した相続税額から、既に支払った贈与税相当額を控除することにより、贈与税と相続税との間の精算を行う制度です。本制度は通常の歴年課税との選択制となります。
(注)この図はイメージであることから、基礎控除等は省略している。
相続税を延納する場合には、利子税が課されますが、相続財産に占める不動産、株式等の割合に応じて利子税率は以下のようになっています。
| 不動産・株式等の割合 | 利子税率 |
| 50%以上 50%未満 |
1.6% 2.7% |
| (日銀の基準割引率0.3%で計算) | |
非上場株式の相続人が相続税の申告期限後3年以内に当該株式をその発行会社に譲渡した場合、みなし配当課税(最高50%の累進)ではなく、譲渡益課税(一律20%)となります。(租税特別措置法第9条の7)
前々年(事業年度)の課税売上高が1,000万円以下の事業者は、納税義務が免除されます。(消費税法第9条)
前々年(事業年度)の課税売上高が5,000万円以下の場合には、選択により、売上げに係る消費税額にみなし仕入れ率を乗じた金額を仕入れに係る消費税額とすることができます。(消費税法第37条)
| みなし仕入れ率 | 卸売業 | 90% |
| 小売業 | 80% | |
| 製造業等 | 70% | |
| その他の事業 | 60% | |
| サービス業、運輸・通信業、不動産業 | 50% |
中小企業の設備投資を促進し、中小企業の生産性向上のため、国は税制面においても各種の助成措置を講じています。
中小企業者等がその製作後事業の用に供されたことのない、いわゆる新規資産を取得し、指定事業の用に供した場合には特別償却又は税額控除を行うことができます。
取得価額の30%を初年度に特別償却することができます。なお、資本金3,000万円以下の中小法人、個人、農業協同組合等は、取得価額の7%の税額控除(注1、2)を選択することが可能です。
(注1) 税額控除は、当期税額の20%を限度とし、控除限度超過額については、1年間の繰越しができます。
(注2) 平成20年4月1日以後に締結するリース契約については、所有権移転外ファイナンス・リース取引についても資産の売買取引として取り扱われることに伴い、税額控除の適用対象となっています(特別償却の適用はありません)。なお、従来の所有権移転外ファイナンス・リース取引に係る「リース税額控除」は、平成20年3月31日以前に締結したリース契約に係るものについてのみ適用可能です(リース税額控除の廃止に伴う経過措置)。リース設備の取得価額の判定は、リース契約の期間内において支払うべき費用の総額(リース費用総額)によります。
平成10年6月1日から平成24年3月31日まで(租税特別措置法第10条の3、第42条の6、同法施行令第5条の5、第27条の6)
この制度は、円高の急速な進展等の経済情勢を背景に特定の中小企業者及び流通・サービス業の経営基盤の安定・強化を通じて、消費の拡大、ひいては内需の振興、産業の活力の維持及び雇用の吸収等に資することを目的として、昭和62年度に設けられたもので、次の対象者が指定期間内に、対象設備を取得して指定事業の用に供した場合に特別償却又は税額控除を行うことができます。
次のいずれかに該当し、かつ、青色申告書を提出する者(大規模法人の子会社及び事業協同組合等は除かれます)。
昭和62年4月1日から平成23年3月31日まで
(租税特別措置法第10条の4、第42条の7)
この制度では、中小企業が一定のIT関連設備やソフトウェアを導入された場合、税制の特別措置(税額控除又は特別償却)を受けることができます。
製造業・建設業・卸売業・小売業・サービス業などの事業を営み、青色申告書を提出する個人事業者又は資本金1億円以下の中小企業者(資本金1億円超の法人の子会社等を除く)
※ただし、料理店その他飲食店業のうち料亭・バー・キャバレー・ナイトクラブなど、サービス業のうち物品賃貸業・娯楽業(映画業を除く)、性風俗関連特殊営業に該当する事業は除きます。(注1)適用を受けようとする事業年度の取得価額の合計額が70万円以上であることが必要です。
(注2)所有権移転外リースについては、税法上減価償却資産の取得があったとみなし、当該リース取引により取得されたものについても適用対象となります(ただし税額控除のみ)。
平成23年3月31日までに取得し事業の用に供した上記のIT関連設備に対し、取得価額の7%の税額控除又は30%の特別償却を選択して適用を受けることができます。
平成23年3月31日まで
この制度は取得価額30万円未満の減価償却資産を取得した場合に、取得価額の全額の損金算入を行うことができます。
従業員の育成に積極的に取り組む企業について、教育訓練費の一定割合を法人税等から控除します。
青色申告書を提出する中小企業者又は農業協同組合等(注)
(注)前記5の(1)の[1]の(注)1、2と同様
従業員への教育訓練費*1に係る費用が、労務費*2に占める割合の一定水準(0.15%)以上の場合、当該教育訓練費の総額の8%〜12%に相当する金額を法人税額(個人事業者は所得税額)から控除します。
*1 法人又は個人がその使用人の職務に必要な技術又は知識を習得させ、又は向上させるために支出する費用。ただし、役員、個人事業主本人や当該役員、個人事業主と親族関係にある方等に対する教育訓練に係る費用は除かれます。平成21年4月1日から平成23年3月31日までの間に開始する各事業年度
省エネルギー対策や新エネルギー導入等に対する設備投資を推進するため、金融上の助成措置に加えて、税制面においても税額控除制度等の優遇措置が講じられています。
原油価格高騰などの内外のエネルギー情勢の変化に対応し、エネルギー需給構造を改革する観点から、エネルギー利用の効率化、太陽光等の再生可能エネルギーの利用促進及び石油以外のエネルギー資源の利用促進等の一層の推進に資する「エネルギー需給構造改革推進投資促進税制」が、平成4年度から実施されています。
公害その他これに準ずる公共の災害防止に資する機械その他の設備のうち、財務大臣が指定する新規の機械その他の設備を指定した期間内に取得し、事業の用に供した場合、事業の用に供した事業年度において、普通償却限度額のほか、以下のような特別償却ができます。(租税特別措置法第11条、第43条、同法施行令第5条の10、第28条)
リサイクルを行うための機械その他の設備のうち、財務大臣が指定するものを取得し、事業の用に供した場合、事業の用に供した事業年度において、普通償却限度額のほか、以下のような特別償却ができます。
・適用期間 平成8年4月1日から平成22年3月31日まで
(租税特別措置法第11条の6、第44条の6、同法施行令第6条の2、第28条の8)
公害防止施設の耐用年数については、減価償却資産の耐用年数等に関する省令別表第五「公害防止用減価償却資産の耐用年数表」において、構築物は18年、機械装置は5年の耐用年数に定められています。
(所得税法施行令第129条、法人税法施行令第56条、減価償却資産の耐用年数等に関する財務省令)
事業活動に伴って生ずるばい煙、汚水、廃棄物等の処理等その他公害の防止又は資源の有効な利用のための施設で、次に掲げるもののうち<1>〜<5>については、資産割に係る事業所税の課税標準となるべき価額は4分の1の額に、<6>については、資産割に係る事業所税の課税標準となるべき価額は4分の1及び従業者割に係る事業所税の課税標準となるべき価額は2分の1の額に軽減されます。(地方税法第701条の41第1項第3号及び第4号、同法施行令第56条の53及び第56条の53の2、同法施行規則第24条の11)
一定の要件を満たすベンチャー企業に対して、個人投資家が投資を行った時点と、当該株式を譲渡等した時点において、所得税の減税を受けることができる制度です。また、民法組合・投資事業有限責任組合経由の投資やグリーンシート銘柄への投資についても本税制の対象となります。

未上場ベンチャー企業株式の売却により生じた損失を、その年の他の株式譲渡益と通算(相殺)できるだけでなく、その年に通算(相殺)しきれなかった損失については、翌年以降3年にわたって、順次株式譲渡益と通算(相殺)することができます。
※ ベンチャー企業が上場しないまま、破産、解散等をして株式の価値がなくなった場合にも、同様に翌年以降3年にわたって損失の繰越しができます。
※ ベンチャー企業へ投資した年に上記所得税減税(優遇措置Aまたは優遇措置B)を受けた場合には、その控除対象金額を所得金額から差し引いて売却損失を計算します。
申請はいつでも可能です。また、郵送による申請や、事前相談も可能です。 確認に必要な期間は原則1ヶ月以内です(通常の場合は2週間程度で確認可能)。
≪問い合わせ先≫取引先の倒産によって中小企業の連鎖倒産等を防止することを目的とした中小企業倒産防止共済法では、共済契約者が積み立てる掛金について損金(個人企業の場合は必要経費)算入が認められています。(租税特別措置法第28条第1項第2号、第66条の11第1項第2号、第68条の95)
中小企業が従業員の退職給付金の原資に充てるため、一定の要件に該当する掛金(注)を拠出したときは、これを損金(個人企業の場合は必要経費)に算入します。
(注) 一定の要件に該当する掛金とは、勤労者退職金共済機構又は特定退職金共済団体に対する退職金共済掛金をいう。
(法人税法施行令第135条、所得税法施行令第64条)
共済事業を行う特定共済組合又は特定共済組合連合会と締結した生命共済に係る契約に基づいて支払った掛金については、生命保険料控除として、掛金の一定額について、所得控除が認められています。(所得税法第76条、同法施行令第210条)
平成25年3月31日までの間に、商工組合中央金庫がその業務に係る債権を担保するために受ける抵当権(企業担保権を含む)の設定の登記又は登録についての登録免許税の税率は1,000分の2(通常1,000分の4)に軽減されます。(租税特別措置法附則第132条第7項)
平成23年3月31日までの間に、信用保証協会がその業務に係る債権を担保するために受ける抵当権(企業担保権を含む)の設定の登記又は登録についての登録免許税の税率は1,000分の1(通常1,000分の4)に軽減されます。(租税特別措置法第78条の3第1項)
信用保証協会に対し、その業務の用に供するための負担金を支出した場合には、その支出した金額は、当該事業年度の所得金額の計算上、損金又は必要経費に算入されます。(租税特別措置法第28条、第66条の11、同法施行令第18条の4、第39条の22)
国税庁及び全国12の国税局(事務所)に税務相談所が設置されており、国税に関する質問又は相談に応じています。苦情の申出や質問には別に決まった手続や形式はなく、口頭でも、手紙や電話でも、差し支えありません。このほか、各地の商工会議所や市町村役場などの協力によって、定期的又は臨時的に巡回相談所が開設され、国税一般についての相談に応じています。
都道府県や市町村には、その規模の大小に応じて、それぞれ税務部(課)を設け、税の相談に応じています。また、その出先機関として地方事務所又は税務事務所を設けて一部の事務を分掌しています。
商工会・商工会議所においては、地区内の小規模事業者の経営の改善を図るため、自ら税務相談に応じるほか、税務専門家を招いて講習会、研究会などの方法により、その指導業務を行っています。また、地元の青色申告会、法人会と協調して、最寄りの税務当局との間で懇談会などを開催し、税に関する情報交換の場を通じてその指導を行っています。
また、申告納付制度を円滑に運営するため、青色申告会、税理士会の協力を得て、地区内の小規模事業者が本来行うべき記帳から決算申告までの指導等も行っています。