下請中小企業の経営基盤の強化を効率的に促進し、下請取引のあっせん等を推進することにより、下請中小企業の振興のための支援策を講じています。
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平成22年度版 中小企業施策総覧
第2部 個別中小企業施策/第1編 経営サポート
第9章 取引・官公需支援、事業分野の調整/第2節 下請中小企業の振興
第9章 取引・官公需支援、事業分野の調整 |
下請中小企業の経営基盤の強化を効率的に促進し、下請取引のあっせん等を推進することにより、下請中小企業の振興のための支援策を講じています。

下請中小企業振興法(昭和45年法律第145号)は、次の3つの柱からなっています。
○振興基準による望ましい下請取引の確立
○振興事業計画による支
○下請企業振興協会による下請取引のあっせん等
国は、下請中小企業の振興を図るため、下請事業者及び親事業者のよるべき一般的な基準である振興基準を策定・公表することになっています。
振興基準は、下請中小企業の振興を図るため、下請事業者と親事業者の間における望ましい関係のありかたに関するガイドラインを示したものです。
振興基準には、下請事業者の努力義務に関する事項及び親事業者の協力に関する事項が規定されており、下請事業者、親事業者がそれぞれの能力、立場で自発的に準拠することが期待されます。

下請事業者は、魅力ある職場づくり及び技術向上の要請等に対応した設備投資又は技術開発等を実施するため、生産性の向上及び製品若しくは情報成果物の品質若しくは性能又は役務の品質(以下「製品の品質等」という。)の向上に努め、親事業者は、必要な協力に努めるものとします。
親事業者は、相当期間における下請事業者に対する発注分野を定め、下請事業者に明示するとともに、長期発注計画の提示及び発注契約期間の長期化に努めるものとします。
(b) 発注の安定化等親事業者は、発注量の平準化等に努めるとともに、発注計画についての事前の情報提供及びその精度の向上等を通して、下請中小企業の計画的生産、生産平準化に協力するものとします。
(c) 納期、納入頻度の適正化等納期、納入頻度は、下請中小企業の労働時間短縮が可能となるよう、下請事業者及び親事業者が協議して決定するものとします。また、親事業者は、下請中小企業の労働時間短縮の妨げとなる週末発注・週初納入、発注内容の変更等について抑制を図るものとします。
(d) 発注の手続事務の円滑化等親事業者は、下請中小企業の労働時間短縮のため、下請事業者の要請に応じて、生 産・配送システムの見直し等の取組みを共同して行うものとします。
(e) 設計・仕様書等の明確化による発注内容の明確化等親事業者は、不当なやり直しが生じないよう、設計図、仕様書等の内容を明確化することにより発注内容の明確化に努め、やむを得ず継続的な取引関係を有する下請事業者との取引を停止し、又は大幅に取引を減少しようとする場合には、下請事業者の経営に著しい影響を与えないよう配慮し、相当の猶予期間をもって予告するものとします。
下請事業者は、生産性の向上及び製品の品質等の改善、労働時間短縮、高齢者の有効活用等を図るため、施設又は設備の導入及び配置等の改善に努め、親事業者は、協力を行うものとします。
(b) 技術の向上上下請事業者は、設計技術、品質管理技術及び現場作業技術の向上等に努め、親事業者は、下請事業者の技術の向上及び技術開発について協力するとともに、可能な範囲内で知的財産を提供するものとします。また、下請事業者が開発した技術の成果の帰属につき下請事業者の適正な利益に十分配慮するものとします。さらに、技術・ノウハウ等については、その帰属につき契約書での明確化に努めるとともに、機密保持契約の締結、対価の考え方の明確化に努めるものとします。
(c) 経営管理等の改善下請事業者は、経営管理及び人事・労務管理の改善に努め、親事業者は、協力を行うものとします
(d) 事業の共同化下請事業者は、人材・労働力確保の円滑化、福利厚生施設の整備、海外進出の円滑化等のため、他事業者との共同化を積極的に実施するものとします。
(e) 情報化への積極的対応下請事業者は、電子受発注等への積極的な対応が必要です。また、親事業者は、下請 事業者の情報化への対応の円滑化のために協力を行うものとします。
取引対価は、取引数量、納期の長短、納入頻度の多寡、代金の支払方法、品質、材料費、労務費、市価の動向等の要素を考慮し、合理的な算定方式に基づき、下請中小企業の適正な利益を含み、労働条件の改善が可能となるよう、下請事業者及び親事業者が協議して決定するものとします。その際、物品等の知的財産権の帰属及び二次利用に対する対価等についても十分考慮するものとします。
(b) 下請代金の支払方法の改善親事業者は、下請代金の支払を、物品等の受領後できる限り速やかに現金で、少なくとも賃金に相当する金額は全額現金で支払うものとします。
下請事業者は、事業の共同化等の効率的な推進及び親事業者との円滑な関係の確立のため、組織化等の連携を積極的に進めるものとします。
下請事業者及び親事業者は、国又は地方公共団体の施策の積極的な活用等を図るものとします。親事業者は、下請企業振興協会による下請取引のあっせんへの協力等に努めるほか、休日カレンダーの作成等により、業種や地域の特性を踏まえつつ、事業所間、又は親企業相互の休日の調整を進めていくものとします。また、親事業者は、下請事業者が売掛債権を担保等として資金調達できるよう、売掛債権の譲渡承諾に努めるものとします。さらに、知的財産権等の取扱いに関し、下請事業者及び親事業者は契約書の締結及び契約内容の明確化に努めるほか、下請事業者は、自己の所有する知的財産の管理保護に努め、親事業者は下請事業者の知的財産権等の取扱いに十分配慮するものとします。
(b) 最近の経済環境の変化に伴う留意点下請事業者は親事業者の海外進出の進展等の動きを踏まえ、取引の可能性の幅の拡大等に努めるものとします。また、親事業者は、事業所の集約化等に伴う移転、閉鎖、内製化等の事業再編について下請事業者に情報を提供しつつ、下請事業者の製品多角化、新規親事業者の開拓等の対応に対して、支援等を行うものとします。
振興規準は、昭和46年3月12日に策定・公表され、その後の経済情勢の変化等を踏まえ、昭和61年及び平成3年に改正されていますが、平成15年6月、下請中小企業振興法の改正によって、振興規準に定めるべき事項についても、振興の対象をサービス業等へ拡大することや振興事業計画の作成主体に任意グループを追加すること等改正内容を反映しうるよう所要の改正が行われたことから、これら改正法の内容に加え、売掛債権の譲渡承諾に係る規定や知的財産の取扱いに係る規定等を整備した新たな振興規準を策定しました。
この制度は、下請事業者で構成している事業協同組合その他の団体(政省令で定める基準に従った定款又は規約を有しているもの)が、親事業者の協力を得て、下請事業者の施設又は設備の導入、共同利用施設の措置、技術の向上、事業の共同化等の事業について振興事業計画を作成し、国の承認を受けたものについて、その円滑な達成に必要な金融上の助成措置等を講ずることとしています。
下請事業者が承認を受けた計画に基づき事業を行うために必要な資金について、流動 資産債権担保保険の特例として、付保限度額の別枠化、保険料率の引き下げ等の優遇措置を受けられます。
振興事業計画に基づき実施する、新製品・技術開発などの事業の用に供する施設を設置する事業において、必要な資金の貸付を行います。
都道府県下請企業振興協会(以下「下請企業振興協会」という。)の中核機関として、広域的かつ組織的な取引のあっせん事業の総合調整、国の中小企業施策と連動した下請取引あっせんに関する情報提供及び下請中小企業振興のために必要な調査、情報の収集・提供等を行っています。
また、中小企業の取引先拡大、販路拡大等を支援するため、インターネットが持つ迅速性と下請企業振興協会によるきめ細かな取引あっせん機能を融合したビジネス・マッチング・ステーション(http://biz-match-station.zenkyo.or.jp/))の運用を行っています。
平成20年4月より、全取協は「下請かけこみ寺本部」として、全国の下請企業振興協会と連携して、中小企業からの様々な相談等に対応しています。
下請企業振興協会は、下請取引の円滑化を図ることによって、下請中小企業を振興しようとする特定民法法人であり、各都道府県に設立されています。下請企業振興協会は、次の業務を行っています。
下請企業振興協会の中心的業務は、下請取引のあっせんです。この業務は、受発注企業からの申出を受けて、県内及び県外から適切な事業者を探して、その取引が成立するようあっせんを行うものです。
インターネットを活用したビジネス・マッチング・ステーションの運営を全取協と連携して行っています。
また、取引あっせんに役立つ事業として、下請中小企業の販路開拓のための広域商談会等を行っています。
下請事業者への各種情報提供や、発注企業等に対する下請中小企業の情報提供等を行っています。
≪問い合わせ先≫ 全国中小企業取引振興協会 TEL 03-5541-6688
URLhttp://zenkyo.or.jp/
都道府県下請企業取引振興協会
「下請かけこみ寺」事業は、中小企業の取引に関する様々な悩みに対して、400名を超える弁護士による無料相談を実施するなど親身な相談対応を行うとともに、裁判外紛争解決手続(ADR)を活用した迅速・簡便な紛争解決や「下請適正取引等の推進のためのガイドライン」の普及啓発の実施を通じて、下請適正取引の推進を図る事業であり、実施主体は、「下請かけこみ寺本部」と全国の下請企業振興協会です。
下請適正取引を推進するためには、親事業者の外注担当管理者等が、下請代金支払遅延等防止法、下請中小企業振興法等について十分理解していることが必要です。このため、主に発注企業の担当者を中心に、下請代金支払遅延等防止法、下請中小企業振興法等の周知徹底を図るための「下請取引改善講習会」を実施しています。
≪問い合わせ先≫ 下請かけこみ寺本部 TEL 03-5541-6655
| 項目 | 登録企業数 | 合 計 | 取引あっせん件数 | 成立件数 | |
| 年度 | 発注企業 | 受注企業 | |||
| 20 | 4,882 | 15,235 | 20,117 | 39,232 | 3,412 |
| 21 | 5,423 | 16,486 | 21,909 | 36,189 | 3,126 |