付注2-1-8 取引が密な企業群の抽出方法
ネットワーク図における企業群は、コミュニティと呼ばれる。企業をコミュニティに分割する無数のパターンのうち、コミュニティ間での取引数に対するコミュニティ内同士の取引割合が最も大きくなるような分割パターンは「最もまとまりが良く分割されている」状態であり、この時、コミュニティ内部間での取引は密であるが異なるコミュニティ間での取引は疎である状態になっている。本分析の企業の横方向の位置は、この「最もまとまりが良く分割されている」コミュニティの分割パターンを企業群のまとまりとして採用し、配置・決定されている。その具体的な手順は、以下のとおりである。
1.コミュニティの抽出
初めに、「最もまとまりが良く分割されている」コミュニティ分割の状態を抽出する。その方法は、ネットワーク内において作成されるモジュラリティQ という指標を用いて行われる。モジュラリティQ は「分割されている状態のまとまり」を定量化したものであり、モジュラリティQ を最大化するような分割パターンを抽出することで、最適なコミュニティ分割パターンを決定する(モジュラリティQ は、各企業の取引数を保ったまま取引関係をランダムに張り替えた場合を考え、その場合の企業群内での取引割合を企業群抽出の判定規準としている。モジュラリティQ が大きいほど、コミュニティ内での取引割合が多く、コミュニティ間同士での取引割合が少ない1。