第1章 地域資源の有効活用に向けた取組
第1部で確認したとおり、日本経済は好調な企業業績に支えられて戦後最長の景気回復局面となっている一方で、産業構造の違い等を背景に、地域ごとの景況感に差異が生じており、その差の拡大が懸念されている。
現在、地域経済は総じて厳しい競争環境に置かれている。公共事業による所得の再配分機能が弱まるとともに、地元への工場誘致も、大企業がグローバルな最適立地を進める中で難しさを増している。こうした状況を踏まえると、地域の中小企業は自らを活性化する必要がある。海外製品の品質が向上する中で、これらの中小企業は差別化された商品・サービスにより、多様化する消費者ニーズを捉えることが求められる。一方、ITの活用により様々な物理的制約が軽減しており、中小企業にとって、差別化された商品・サービスによるビジネスチャンスは拡大していると考えられる。
こうした状況下で、大企業に比べて資本力に劣る中小企業にとっては、その所在地特有の経営資源を活用し、商品・サービスの差別化を図ることが、存続・成長の一助となることが考えられる。
本章では、地域1に特有に存在する経営資源(地域資源)を活用している企業の現況を確認するとともに、地域資源を有効に活用する取組について確認していく。