平成9年版中小企業白書概要

  1. 「平成8年度中小企業の動向に関する年次報告」及び「平成9年度において講じようとする中小企業施策」(平成9年版白書)は、中小企業基本法に基づき、政府が国会に提出するものであり、今回で34回目となります。

     

  2. 「平成8年度中小企業の動向に関する年次報告」は、動向編及び施策編から成り立っています。動向編におきましては、

    1. 第1に、平成8年度における中小企業の景気動向について分析しております。特に、販売価格の低迷による企業収益の伸び悩みを受け、我が国経済が緩やかな回復を続ける中で、中小企業の景気回復が極めて緩慢な動きとなっていることを指摘しております。また、その背景にある国際分業の進展や需要動向の多様化など中小企業を取り巻く環境変化についても指摘しております。

    2. 第2に、中小企業をめぐる企業間関係を中心とした構造変化を分析しております。親企業のグローバルな経営戦略等の中で下請分業構造が流動化しつつあること、流通システム間の競争が激化する中で中小小売店舗が厳しい状況に置かれていること、企業の間接部門業務の外注化などの動きを受け製造業など他産業との関連の深い対事業所サービス業が成長していることなどを指摘しております。

    3. 第3に、こうした経営環境の変化の中で、中小企業が経営の革新を図る必要があることを指摘しております。具体的には、中小企業に変化への即応性が必要であること、このために優位性を持つ経営資源を涵養し、戦略的な連携を活用することが重要であることを提言するとともに、中小企業の経営革新を促進する環境整備として産学連携や地域における主体的な取組等の重要性を指摘しております。

    4. 施策編におきましては、平成8年度において講じた中小企業施策を主要項目ごとに整理、記述しております。

    5. 「平成9年度において講じようとする中小企業施策」におきましては、環境変化への意欲的な対応を図る中小企業者の健全な発展のため、また、中小企業の経営基盤の強化・活性化のため、総合的な施策を講じていくことを明らかにしております。