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平成20年度
中小企業関係概算要求・財政投融資要求の概要

平成19年8月24日
経済産業省
中小企業庁

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中小企業関係概算要求等のポイント(PDF/109KB)

?.基本的考え方

 我が国経済は、全体として緩やかに息の長い景気回復を続けているが、企業規模や地域によるばらつきが拡大している。企業倒産についても、全体の倒産件数が下げ止まる中、小規模な倒産件数は増加傾向にある。
 このような状況の下、中小・小規模企業等による活性化を目指す「地域」、意欲と成長可能性を有する中小「企業」、団体の世代をはじめとする人材(「ヒト」)、それぞれの潜在力を発揮させることにより、中小・小規模企業の底上げを図り、将来の成長と地域の活性化
を実現する。
 このため、以下の考え方を基本に概算要求及び財政投融資要求を行う。また、法的措置についても、必要に応じて検討する。

 

  1. 「地域」の潜在力の発揮

    (1)意欲ある小規模事業者の支援強化
    (2)地域中小企業の再生支援
    (3)「中小企業地域資源活用プログラム」の推進
    (4)まちづくりの推進・商店街の活性化

  2. 「企業」の潜在力の発揮

    (5)中小企業の事業承継の円滑化
    (6)下請適正取引等の推進
    (7)資金調達の円滑化
    (8)中小企業のIT化、研究開発等の支援

  3. 「ヒト」の潜在力の発揮

    (9)中小企業における人材能力の向上
    (10)新事業創出・創業の支援

?.概算要求額及び財政投融資要求額

  1. 概算要求額
    平成20年度要求額
    平成19年度予算額
    対前年増減
    1,569億円
    1,260億円
    +309億円

    ※この他、財務省、厚生労働省において計上あり。(平成19年度は380億円。平成20年度の要求額は調整中。)

  2. 財政投融資要求額(貸付規模)
    20年度計画
    19年度当初計画
    18年度実績
    中小企業金融公庫
    注1 14,371億円
    15,062億円
    10,614億円
     (うち証券化)
    1,503億円
    1,503億円
    99億円
    国民生活金融公庫
    注2 26,913億円
    27,653億円
    21,687億円
     (うちマル経)
    4,000億円
    4,000億円
    1,639億円
    (注1)予想しがたい経済事情の変動その他やむを得ない事情により、計画額に不足が生じる見込みが明らかになった場合には、財投からの借入及び債券限度額について5割を限度に増額することができる(弾力条項)ので、最大1兆9,872億円の事業規模を確保することが可能。
    (注2)国民生活金融公庫は普通貸付ベース。上記弾力条項に基づき、仮に弾力性の効果を全て普通貸付に振り向ければ、最大で3兆3,210億円の事業規模を確保することが可能。

?.重点項目

  1. 「地域」の潜在力の発揮

(1)意欲ある小規模事業者の支援強化【150.4億円(2億円)】

小規模事業者等が基礎的な経営力強化を図り、将来の発展・成長を実現しようとする挑戦を応援すべく、ITの活用を通じた会計・財務等の経営能力の向上を支援する。また、企業の財務等の情報を蓄積し、マル経融資等の迅速かつ円滑な資金供給や、きめ細かな経営サポートに活用するための情報データベースを整備する。
 あわせて、全国に、小規模事業者の前向きな取組を支援するためのモデルとなるような先進的な拠点を整備する。小規模事業者等の抱える固有の諸課題を把握し、団塊世代をはじめとする全国の人材等を有効に活用しながら、企業のニーズに対応した人材の派遣や経営支援を行うコーディネーター(生産性向上指導員)を配置し、ヒト・情報・カネの政策資源を集中的に投入する。

(?)IT活用による経営力向上・生産性向上支援
  ITの活用を通じ企業の財務等の情報を蓄積し、会計・財務の透明化、経営課題の明確化など、小規模事業者等の経営能力の向上を支援するとともに、マル経融資の迅速化等の金融サポート及び小規模企業に対するハンズオン支援の成功事例の展開等、きめ細かな経営サポートに活用するための情報データベースを整備する。
  また、インターネットを活用した中小企業経営革新システム(SaaSなど)の開発・普及、IT活用能力向上のための研修の充実、IT専門家の派遣等により、IT化を通じた小規模事業者等の経営力向上を支援し、その生産性向上を図る。

  • 小規模企業経営支援情報・金融連携事業
    20年度要求額 6.0億円   19年度予算 (新 規)
  • 中小企業経営革新プラットフォーム整備事業
    (インターネットを活用した中小企業経営革新システム(SaaSなど)の開発・普及)
    20年度要求額  18.0億円  19年度予算 (新 規)
  • IT経営実践促進事業
    20年度要求額 11.4億円  19年度予算 (新 規)

              

(?)小規模企業等の資金調達の円滑化(含む財投要求)
(?)の財務等の情報データベースを活用する小規模企業に対し、マル経融資や国民公庫による融資の迅速化、信用保証料率の割引等の金融サポートを行い、担保・自己資本が不足しがちな小規模企業等への資金供給機能を強化する。また、運転資金不足を克服するための売掛債権の早期現金化支援など、従来手薄だった企業の資金ニーズへの対応策を講ずる。
 また、再生局面において主債権者となるケースが多い信用保証協会について、資産評価等(デュー・デリジェンス)の実施などの機能強化を行い、倒産が増加傾向にある小規模事業の再生を支援する。
  さらに、急な資金ニーズに対応するための保証枠を予め確保する予約保証の導入、ワラント(新株予約権)付保証の導入等ハイブリッド型金融による創業・新分野挑戦資金の調達支援等、小規模・中小企業の生産性向上に資する制度整備を行う。

  • マル経融資の迅速化【国民公庫】
  • 国民公庫融資の迅速化【国民公庫】
  • 信用保証料率の割引き【信用保証協会】
  • 売掛債権の早期現金化支援
    20年度要求額 23.0億円  19年度予算 (新 規)
  • 小規模等事業再生関連保証対策事業
    20年度要求額 7.0億円  19年度予算 (新 規)
    予約保証の導入【信用保証協会】
    ワラント付保証の導入【信用保証協会】
    成功払い型融資の拡大【中小公庫】

 

(?)モデル拠点の整備、専門人材の活用によるきめ細やかな支援の実施
  地域に先進的なモデル拠点を整備し、コーディネーター(生産性向上特別指導員)による団塊世代の企業OB(「新現役」)など技術・ノウハウを有する高度専門人材の派遣その他の外部政策資源の集中投入を通じ、IT化、販路拡大等、小規模事業者等の抱える固有の諸課題に対応し、経営力の向上及び将来の成長に向けた努力を重点的・集中的に支援する。その際、リレーションシップバンキングに取り組む地域金融機関の活用も図る。

  • 小規模企業先進的経営支援体制構築事業
    20年度要求額 37.0億円  19年度予算 (新 規)
  • 新現役チャレンジ支援事業
    20年度要求額 22.0億円  19年度予算 (新 規)
  • 中小企業事業承継円滑化支援事業
    20年度要求額 6.0億円  19年度予算 (2.0億円)
  • 事業承継支援センター設立支援費
    20年度要求額 20.0億円  19年度予算 (新 規)

 

(2)地域中小企業の再生支援 【53億円(33.2億円)】

 これまで約1,800件の再生計画をとりまとめた各地域の中小企業再生支援協議会及び全国本部の体制を拡充強化し、再生ファンドと一体となった「地域中小企業再生支援ネットワーク」を強化する。地域の中小企業・小規模事業者の事業再生に即応し、きめ細かくサポートする体制を整備する。
 また、小規模企業の円滑な再生を図るため、信用保証協会の一層の活用を図る。

(?)「地域中小企業再生支援ネットワーク」の強化
 中小企業再生支援協議会は、これまでに1万1千社以上の相談に応じ、約1,800件の再生計画策定を支援するなど、約9万人の雇用確保に貢献。小規模企業の倒産案件の増大等、地域中小企業の再生ニーズが高まる中、各地域の協議会及び全国本部の体制を、常駐専門家の増員等により拡充・強化し、地域の中小企業・小規模事業者の事業再生に即応し、きめ細かくサポートする体制を整備する。

  • 中小企業再生支援協議会事業
    20年度要求額 46.0億円  19年度予算 (33.2億円)
               

(?)小規模事業者再生のための信用保証協会の機能強化
  再生局面において主債権者となるケースが多い信用保証協会をこれまで以上に活用し、資産評価等(デュー・デリジェンス)の実施などにより、小規模事業者・中小企業の再生を支援する。

  • 小規模等事業再生関連保証対策事業(再掲)
    20年度要求額 7.0億円  19年度予算 (新 規) 

(3)「中小企業地域資源活用プログラム」の推進  【117億円(101.3億円】

 「中小企業地域資源活用プログラム」を推進し、地域における新商品、新サービスの創出を支援する。
 各地域の「強み」である地域資源(産地の技術、農林水産品、観光資源)を活用し、5年間で1,000件の新事業創出を目指す。

「中小企業地域資源活用プログラム」を推進し、全国10ヶ所の支援拠点におけるハンズオン支援や試作品開発、展示会出展等に対する支援を行うことにより、各地域の強みである地域資源を活用した新商品・新サービスの創出を図る。
  また、地域中小企業応援ファンドの着実な実施を進める等により、引き続き資金調達の円滑化を図る。

  • 中小企業地域資源活用プログラム 
    20年度要求額  117.0億円  19年度予算(101.3億円)

(4)まちづくりの推進・商店街の活性化  【121.3億円(92.7億円)】

 コンパクトでにぎわいあふれるまちづくりを推進するとともに、空き店舗を利用したコミュニティ機能の強化や就業機会の創出など、その集積性・立地環境を活かした様々な社会機能が集積する場として商店街の活性化を推進する。

中心市街地活性化法に基づく認定中心市街地で実施される、商業基盤施設の整備等の商業活性化事業や中心市街地活性化協議会の設立・運営支援等、意欲ある商業者の取組について支援を行い、コンパクトでにぎわいあふれるまちづくりを推進する。 
  また、地域コミュニティを支える商店街の振興を図るため、空き店舗を活用した育児施設、高齢者交流施設等のコミュニティ施設や、起業・就業等のためのオフィススペースの設置等を支援する。
  更に、平成20年度においては、空き店舗対策をより一層強化するため、事業承継支援センターの設立支援により商店街における事業承継の円滑化を推進するとともに、小規模企業者の太宗を占める小売商業者の経営基盤の強化を図るための高度専門人材の派遣等を実施することにより商店街の活性化を積極的に推進する。

20年度要求額 121.3億円  19年度予算 (92.7億円)

2.「企業」の潜在力の発揮

(5)中小企業の事業承継の円滑化 【26億円(2億円)】

 事業の将来性、後継者不足、相続人間の遺産分割や遺留分、相続税の問題など、日本経済を支えるべき中小企業の事業承継には様々な問題がある。
 事業の継続・発展を通じた雇用確保や地域経済の活力維持を図るべく、法的措置を含めた事業承継円滑化のための総合的な支援策を講ずる。

○事業承継の円滑化に向けた総合的な支援(含む財投要求)
  事業の継続・発展を通じた雇用確保や地域経済の活力維持を図るべく、法的措置に加え、事業承継税制の抜本拡充、事業の継続・発展に向けた廃業と開業のマッチング等をサポートする事業承継支援センターの設立支援、中小企業経営者及び後継者向け等の研修・セミナーの強化を図るなど、事業承継円滑化のための総合的な支援策を講ずる。

  • 中小企業事業承継円滑化支援事業(再掲)
    20年度要求額 6.0億円  19年度予算 (2.0億円)
  • 事業承継支援センター設立支援費(再掲)
    20年度要求額 20.0億円 19年度予算 (新 規)
  • 事業承継資金融資制度の抜本拡充【中小公庫・国民公庫】

(6)下請適正取引等の推進 【6億円(0.9億円)】

中小企業の生産性向上の観点から、下請取引に関する各種相談対応機能を強化する。また、下請代金支払遅延等防止法の厳格な運用に努めるとともに、「下請適正取引等の推進のためのガイドライン」の周知等により、下請適正取引等の推進を図る。

  本年6月に、素形材、自動車等の主要な7業種について、「下請適正取引等の推進のためのガイドライン」を策定。今後は、ガイドラインの周知・普及啓発によりベストプラクティスの推進及び取引慣行の改善をさらに進めるとともに、各種相談・仲裁機能の強化を図るための体制整備を行う。また、下請代金支払遅延等防止法の厳格な運用、取締りの強化を進め、下請適正取引等の推進を図る。

  • 中小企業取引適正化事業委託費 
    20年度要求額6.0億円 19年度予算(0.9億円)

         
(7)資金調達の円滑化 【203.8億円(77億円)】

 金融情勢は全般的には緩和しつつあるものの、二極分化が広がり、小規模企業を中心として、資金調達難に直面する中小企業は多い。担保・自己資本が不足しがちな小規模企業等への資金供給機能の強化、運転資金不足を克服するための売掛債権の早期現金化支援等、従来手薄だった企業の資金ニーズへの対応策を講ずる。
 また、急な資金ニーズに対応するための保証枠を予め確保する予約保証の導入、ワラント付保証の導入等ハイブリッド型金融による創業・新分野挑戦資金の調達支援等、小規模・中小企業の生産性向上に資する制度整備を行う。
  • 資金調達の円滑化(含む財投要求)

売掛債権の早期現金化支援(再掲)
   20年度要求額 23.0億円  19年度予算 (新 規)   
担保・保証人に依存しない金融の推進
  第三者保証人免除制度の上限引き上げ【国民公庫】
  本人保証猶予特例の範囲拡大【中小公庫】
  無担保融資の金利引き下げ【中小公庫】
予約保証の導入【信用保証協会】
ワラント付保証の導入【信用保証協会】
成功払い型融資の拡大【中小公庫】

(8)中小企業のIT化、研究開発等の支援 【164.9億円(99億円)】

 IT専門家の派遣や情報システムへの投資の促進等により、中小企業のIT化を強力に推進する。
 また、昨年6月に施行された「中小ものづくり高度化法」等に基づき、中小企業と川下産業の連携による研究開発等を支援する。
 さらに、中小企業技術革新制度(SBIR制度)に段階的競争選抜方式を導入することにより、中小・ベンチャー企業による革新的でリスクの高い研究開発を支援する。

(?)中小企業のIT化の推進
  インターネットを活用した中小企業経営革新システム(SaaSなど)の開発・普及、IT活用能力向上のための研修の充実、IT専門家の派遣、税制措置等による情報システム投資の促進等により、IT化を通じた中小企業の経営力向上を支援し、その生産性向上を図る。

  • 中小企業経営革新プラットフォーム整備事業(再掲)
    20年度要求額 18.0億円  19年度予算 (新 規)
  • IT経営実践促進事業(再掲)
    20年度要求額 11.4億円  19年度予算 (新 規)
  • 中小企業IT経営革新支援事業
    20年度要求額 3.0億円  19年度予算 (新 規)                  

(?)ものづくり中小企業の競争力強化
  「中小ものづくり高度化法」等に基づき、重要産業分野の競争力を支える基盤技術について、川下産業のニーズを踏まえた研究開発を支援するとともに、人材の育成を支援することにより、ものづくり中小企業の競争力強化を図る。
  また、税制措置により、中小企業の研究開発投資の加速化を図る。

  • 戦略的基盤技術高度化支援事業
    20年度要求額 115.7億円  19年度予算 (93.6億円)
  • 中小企業ものづくり人材育成事業
    20年度要求額 6.8億円  19年度予算 (5.4億円)
                  

(?)中小企業の革新的技術開発の支援
  新技術の事業化に資するため、他の省庁・独法と協力・連携して調達可能性のある研究テーマ等を設定し、革新的でリスクの高い研究開発を行う中小・ベンチャー企業に対して、段階的競争選抜方式の導入等により、中小企業技術革新制度(SBIR制度)を革新する。

  • SBIR段階的競争選抜技術革新支援事業

20年度要求額 10.0億円   19年度予算 (新 規)


3.「ヒト」の潜在力の発揮

(9)中小企業における人材能力の向上【28.8億円(5.4億円)】

 若手人材の量的不足等の一方、団塊の世代は大量に定年を迎える。大企業、都市部に偏在した団塊世代の有する技術やノウハウが活用 されるよう、企業等を退職した人材が、地域・中小企業で新現役と して再活躍できる仕組みを構築する(「新現役チャレンジプラン」)。
  また、高専を活用した現場人材の育成、工業高校での実践教育の支援を強化するとともに、中小企業の人材投資に対する支援を拡充する。

(?)団塊世代の技術・ノウハウの活用(「新現役チャレンジプラン」の推進)
  企業等を退職した団塊世代等の人材が、その技術やノウハウを活用し、地域・中小企業において「新現役」として再活躍できる仕組みを構築する(新現役チャレンジプラン)。
  具体的には、新現役人材のニーズ・シーズの発掘及びマッチングをブロック・全国規模で展開するための仕組みを構築するとともに、地域定着化を促すための特色あるモデル事業の実施等を行う。

  • 新現役チャレンジ支援事業(再掲)
    20年度要求額 22.0億円 19年度予算 (新 規)

(?)中小企業における人材の育成
  中小ものづくり人材の育成・確保を行うため、高専等の設備を活用した中小企業の若手技術者育成カリキュラムの開発、各地域の産業界・工業高校・行政等の連携による実践的教育プログラムの充実など人材育成支援策を講ずる。また、税制措置により、中小企業の人材投資に対する支援を拡充する。

  • 中小企業ものづくり人材育成事業(再掲)
    20年度要求額 6.8億円  19年度予算 (5.4億円)


(10)新事業創出・創業の支援 【22.8億円(22.6億円)】

創業のためのリスクマネー供給、販路開拓の全国展開の促進など、創業に係る経営を支援し、地域における小規模事業者等の挑戦を支援する。

(?)小規模事業者等への支援
 創業のためのリスクマネーの供給、小規模事業者等による技術シーズ、ビジネスアイデアの事業化、全国市場に向けた販路開拓の支援など、創業・新事業創出に向けた幅広い支援を行う。

  • 中小企業・ベンチャー挑戦支援関連事業
    20年度要求額 21.3億円  19年度予算 (21.3億円)
  • 販路開拓コーディネート事業
    20年度要求額 1.5億円  19年度予算 (1.3億円)
                       

(?)小規模事業者の挑戦を支援するための創業支援(財投要求)
 創業塾を受講し、ビジネスプランについて商工会・商工会議所等の経営指導員によるフォローアップを受けた者に対する創業の支援を行う。

  • 創業塾を活用した新規開業支援【国民公庫】

(?)ハイブリッド型金融の拡大(含む財投要求)
 ワラント(新株予約権)付保証の導入により、創業・第二創業期の中小企業への金融支援を拡充し、リスクのある創業や、新分野への挑戦のための資金調達を支援する。

  • ワラント付保証の導入【信用保証協会】
  • 成功払い型融資の拡大【中小公庫】

 

平成20年度 中小企業関係税制改正意見の概要

○基本的視点
  年間29万社の廃業のうち、後継者不在によるものが7万社、それに伴う雇用の喪失が毎年20万〜35万人に上り、事業承継問題への対応は喫緊の課題。
  同時に、地域経済を支える中小企業の生産性向上・成長の底上げに向けた投資の加速を図ることも必要不可欠。
  1. 中小企業の事業承継の円滑化
     法的措置を含めた事業承継円滑化のための総合的支援策の一環として、事業承継の際の障害である相続税負担の問題を抜本的に解決するため、非上場株式等に係る事業承継税制の抜本改革を図る。
     このような事業承継税制の抜本改革に併せ、営業権を始めとする非上場株式の評価についても、事情の変更等を踏まえた所要の見直しを行う。

  2.  
  3. 中小企業の生産性向上・成長の底上げ
    (1)中小企業のIT投資の促進
     我が国経済の生産性向上・成長の底上げに不可欠なIT投資の加速を図る観点から、?中小企業投資促進税制につき、対象となるソフトウェアの拡充等を図った上で延長するとともに、
    ?情報基盤強化税制につき、部門間・企業間で分断されている情報システムを連携するソフトウェアや中小企業の生産性向上に有効なIT のサービス化(SaaS、ASP)を支援対象に追加した上で延長する。
    ※中小企業投資促進税制:特別償却30%又は税額控除7%
     情報基盤強化税制:ISO認証等された情報セキュリティ強化のための投資を支援(特別償却35%又は税額控除7%)

    (2)少額減価償却資産特例の延長
     小規模企業を中心にパソコン等の生産性向上に寄与する投資の促進に効果を有し、中小企業の事務負担の軽減に資する少額減価償却資産特例の適用期限を2年間延長する(30万円未満の減価償却資産につき即時償却を認める)。

    (3)中小企業の研究開発投資の促進
     中小企業の研究開発投資を促進し、イノベーションの加速による成長力・競争力を強化するため、中小企業技術基盤強化税制につき、税額控除限度額(法人税額の20%)の拡充等を行う。
    ※中小企業技術基盤強化税制:試験研究費総額の12%税額控除に加え、直 近3事業年度の平均よりも増加した分の5%を税額控除。

    (4)人材投資の促進
     厳しい経営実態から継続的に教育訓練費を増加できない中小企業の人材投資を促進するため、人材投資促進税制につき、教育訓練費の総額に対し税額控除を行う制度に拡充した上で延長する。
    ※人材投資促進税制:教育訓練費の額が直近2事業年度の平均額から増加した場合、教育訓練費の一部を税額控除。

    (5)創業5年以内の中小企業者に対する欠損金の繰戻還付措置の延長
    事業基盤が脆弱な創業間もない中小・ベンチャー企業の資金繰り難を緩和するため、仮に繰戻し還付制度が平成20年度以降も適用停止される場合には、欠損金の繰戻還付措置の適用期限を2年間延長する。

    (6)企業再生税制の特例措置を受ける私的整理の要件の緩和
    小規模企業の再生にも対応し、中小企業の再生を更に加速すべく、政府関係金融機関等と同様に、信用保証協会についても企業再生税制措置の対象となるよう所要の措置を講ずる。
  4. その他の中小企業関連税制
  • 中小企業等の成長・発展のために必要な資金調達において、自助努力によって得た利益を成長・発展の原資として確保し、自己資本を充実させるため、経営革新計画を実施する資本金1億円超の中小企業者に対する留保金課税停止措置の適用期限を2年間延長する。
  • 能登半島地震及び新潟県中越沖地震の被災者支援と被災地の復興を図るため、被災した家屋、償却資産に代わって、新たに取得した家屋、償却資産に対する固定資産税等を、当初4年間は1/2に軽減する特例措置の創設を図る。