中心市街地活性化法が施行されてから7年が経過したが、中心市街地の衰退にはなかなか歯止めがかからないのが現状である。中心市街地の衰退の要因は様々ではあるが、原因の一つとして「まちの郊外化」やまちづくりに対する「地権者の不参加」等が指摘されているところである。今後、我が国では長期にわたる人口減少という大きなパラダイムシフトが予測されており、まちづくりに関しても既存ストックの有効活用等による都市機能の集約化を図ることが望ましく、中心市街地の活性化もこのような取組みの一環として進められることが求められている。しかし、多くの自治体では、短期的な税収増や雇用増などを理由に、都市機能の集約化と郊外化に関する具体的なコストの比較をしないまま、郊外化を進めているのが現状である。また、都市機能を集約し、商業集積地区の振興を図る上では地権者の協力が不可欠であるが、空き店舗・空き地を放置する地権者が存在するなど、まちの活性化のため土地・建物の有効活用を図ろうという意識は、残念ながら乏しいというのが現状である。今後は、具体的な土地・建物の有効活用方策を示しながら、まちづくり活動に対する地権者の理解を求め、「公共のまち」という意識を醸成していくことが重要である。
これらの状況を踏まえ、本件調査研究では住宅、公共施設、病院、大型小売店舗等が中心市街地や郊外に立地した場合におけるそれぞれの立地場所によるモデル分析を行い、インフラの整備費や維持管理費、行政サービスコスト並びに集客力等について数値分析を実施するとともに、商業集積地区における土地・建物の有効活用方策や先進事例等を調査・整理し、これらの研究結果を自治体、TMOや商業者などまちづくり関係者へ普及啓発する資料を作成することにより、中心市街地の活性化に資するものとする。
上記の観点から、都市機能集約化・郊外化にかかる数値分析及び土地・建物の有効活用方策に係る普及啓発資料作成のため、次の内容を含んだ事業の企画、立案、実施について公募を行う。
(1)都市機能集約及び郊外化にかかる数値分析
下記のア及びイの作業を行い、都市機能集約及び郊外化にかかる影響について数値的に分析する。(具体的な作業内容については「作業例」を参考に企画・立案する。)
ア 住宅、市役所、病院、大型小売店舗などの立地や周辺インフラ整備等について、具体的な事例を把握する。
イ 上記で把握した事例をもとに、各施設の立地が中心市街地だった場合、郊外だった場合に、それぞれどのような影響があるかを、あくまで個々の事例からの試算として、数値的に分析する。
(作業例)
@ 地方中小都市から4都市を抽出し、住宅、市役所、病院、大型小売店舗の立地や周辺インフラ整備等にかかる具体的事例を調査する。
A 上記の4事例について、第1表のとおり、中心市街地に整備した場合、郊外に整備した場合に分け、第2表に基づき整備費や管理費、集客力や行政サービスへの影響について、それそれの指標ごとに試算し、中心市街地における開発と郊外における開発についてそれぞれ数値的な分析を行う。
【作業例第1表:調査対象施設】
| |
中心市街地 |
郊 外 |
住 宅 |
中心市街地でマンションを整備 |
郊外に住宅団地(一戸建て)を整備 |
市役所 |
中心市街地で旧庁舎を再整備 |
郊外に大型店が出店 |
病 院 |
中心市街地で旧病棟を再整備 |
郊外に病院が移転 |
大型小売店舗 |
中心市街地に大型店が出店 |
郊外に大型店が出店 |
【作業例第2表:試算する主な指標】
| 区 分 |
試 算 す る 主 な 指 標 |
| インフラの整備費・保守費・維持管理費 |
@道路の整備費・保守費・維持管理費
A上下水道の整備費・保守費・維持管理費
B公共交通の整備費・保守費・維持管理費 |
集客力、雇用、税収 |
@集客範囲・人数
A雇用の増大
B税収効果 |
行政サービス その他 |
@地方財政(一人当たりの支出額など)に対する影響
A防犯・防災に対する所用経費
Bその他 |
(2)商業集積地区における土地・建物の有効活用方策、先進事例の調査・整理
まちづくりに対する地権者参画を促すため、下記のア〜ウの作業を行い、普及啓発資料を作成する。(具体的な各種制度の整理や先進事例等の調査の内容については、企画・立案する。)
ア 各種制度の整理
土地信託制度、定期借地権制度、証券化など、商業集積地区内の土地・建物の有効活用を図るための各種制度について、実施主体、制度概要、商業者・地権者の役割、税制優遇などのメリットやデメリット、所有と経営の分離、景観法との関係等の観点から整理する。
イ 先進事例等の調査
各種制度を活用して商業集積地区の活性化が図られている事例、地権者が参画している事例、商店街・TMOが中心になって活動している事例などの先進事例について、実施内容、実施主体、具体的なデータによる成果の把握、取組みのポイント、地権者の参加の状況などを調査し、成功要因を分析する。
また、デベロッパーや土地・建物の利活用が期待される機関等にヒアリング等を実施し、商業集積地区における土地・建物の有効活用を図る上で、どのような制度や規制等の緩和、関係者の取組みが必要かについて聴取し、取りまとめを行う。
(3)普及啓発資料及び調査報告書の作成
上記(1)及び(2)の作業内容を取りまとめ、自治体、TMO、商業者・地権者等に対する普及啓発用資料を作成するとともに、調査報告書を作成する。
●普及啓発資料 A4版2,000部(電子データ一式を含む)
●調査報告書 A4版100部(電子データ一式を含む)
受託を希望する企業等(提案者)は、次の要件が備わっている必要がある。
(1)定款または寄附行為に定める事業として、調査の企画立案及び実施が明記されていること。
(2)法人格を有し、かつ本調査事業に係る企画立案及び実施に必要な能力及び体制や経理事務の的確な処理体制を有すること。
(3)全国における類似調査実績を有するなど、中心市街地の実情等に精通していること。
(4)本調査事業の実施にあたり、担当課との連絡調整や打合せなどに適切に対応できる企業等であること。
(1)審査方法
書類審査
(2)審査基準
調査分析の提案内容、実施体制、研究実績・類似調査実績、提示金額について評価し、合計点数の高い企業等を委託先として選定する。ただし、各評価事項のうち一つでも評価が0ポイントとなる企業等は選定しない。
(1)契約形態
委託契約とする。
(2)採択件数
採択件数は1件とする。
(3)予算規模
上限2,500万円(消費税込み)を予定。
(4)実施期間
実施期間は、契約締結日から最長で平成18年3月31日(金)までとする。
(5)原則として、事業に要した経費は、事業終了後の確定検査を経た後、精算払いとなる。
なお、予算執行上、全ての支出には領収書等の厳格な証明書が必要となる。また、支出額、支出内容が適切かどうかも委託費支払いに際し厳格に審査され、これを満たさない場合は、当該委託費の支払いが行えないこととなる。
(1)受付期間
公募開始日 平成17年8月17日(水)
公募締切日 平成17年8月26日(金)(18時必着)
(2)応募書類
応募書類は様式に従って作成し、以下の必要部数を一つの封筒により提出する。応募書類の提出部数については、以下、@〜Dまでをセットしたもの2部(内訳:各正本をセットしたもの1部と各副本(コピー)をセットしたもの1部)とEを提出する。提出された応募書類は本事業の採択に関する審査以外の目的には使用しない。なお応募書類は返却しない。
なお、封筒の宛名面には「土地・建物調査応募書類在中」と朱書きで明記すること。
@申請書(様式1)<正本1部、副本(写し)1部>
A事業提案書(様式2)<正本1部、副本(写し)1部>
※事業概要にかかる事業内容の企画・立案・実施等の部分については、下記Cの資料を別
に作成すること。
※実施体制については、下記Dの資料を別に作成すること
B申請者となる企業概要表(様式3)及び過去3年分の財務諸表<正本1部、副本(写し)1部>
C事業内容の企画・立案・実施に関する書類(様式不問)<1部>
※事業内容の企画・立案・実施についての計画を、できるだけ詳しく記載すること。
D事業実施体制に関する書類(様式不問)<1部>
※担当研究員の人数・役職・経歴を明記し、主要担当研究員の専門分野及び過去における調査研究実績を記載すること。
E返信用封筒(定型・切手貼付)<1部>
※返信用封筒は定形とし、返信先の住所・氏名を明記し、返信用切手(80円)を貼付する。
(3)提出先
定められた応募書類は郵送により以下に提出すること。
郵送先:〒100−8912 東京都千代田区霞が関1−3−1
経済産業省中小企業庁経営支援部商業課(担当:庵地)
なお、Faxによる提出は受け付けない。資料に不備がある場合は、審査対象とならないため、「応募書類の記入要領」を熟読の上、注意して記入すること。応募書類を投函後は念のため、書類を送付した旨をe-mail又はFAXにて、下記要領に従い連絡すること。
連絡先:経済産業省中小企業庁経営支援部商業課(担当:庵地)
E-mail:anchi-daisei@meti.go.jp
Fax:03-3501-7809
(1)申請書(様式1)
・ 受付番号は、中小企業庁が申請者の管理を行うための番号であるため記入しない。
(2)提案書(様式2)
@ 事業概要
A 実施体制
- 本事業の実施体制について、リーダー並びに研究員の所属及び氏名、リーダーの経歴、実施体制図等を記入する。
B 実施スケジュール
・ 本事業の実施スケジュールについて、詳細に記入する。
C 予算額
・ 本事業の実施にかかる予算額を千円単位で記入する。対象となる経費は下記の通り。
| 対象となる経費
1.直接人件費
委託事業に従事した研究員等の実稼働時間分の人件費。
2.事業経費
@ 謝 金:
A 旅 費:
B 事務費:
C 印刷費:
D 通信運搬費:
E 外注費:
3.一般管理費
原則として1.直接人件費の10%以内で計上する。 |
(1)審査結果の通知
審査結果については、後日申請者に対して結果を通知する。通知方法については、申請者の提出書類に基づき、当室より原則として郵送により行うものとする。(9月15日頃の予定。)
(2)採択された場合の留意点
提出された書類に関して機密保持には十分配慮するが、採択された場合には「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」(平成11年5月14日法第42号)に基づき、不開示情報(個人情報、法人の正当な利益を害する情報等)を除いて、情報公開対象となる。
また、受託事業者については、契約締結に先立ち、自らが予定している再委託先事業者及びその先に想定されている請負先事業者のうち、一千万円以上の契約金額の請負先事業者を全て網羅した事業執行体制図を中小企業庁に提出することとなる。
経済産業省中小企業庁経営支援部商業課(担当:庵地)
E-mail:anchi-daisei@meti.go.jp
Fax:03-3501-7809
問い合わせは日本語によりE-mail又はFaxで行うこと。電話での問い合わせは受け付けないこととする。