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「中小企業の財務指標」(概要)
(平成16年1月〜12月決算期データ)
中小企業82万社の決算データを格納した財務指標

平成18年9月11日
経済産業省
中小企業庁

 中小企業の経営活動の実態を計数的に把握し、中小企業の経営戦略の立案や中小企業の診断・助言等に資するため、中小企業約82万社の決算データをもとに作成した財務指標です。

<指標の特徴>

  1. 国が中小企業の信用データベースとして構築したCRD(中小企業信用リスク情報データベース)のデータを活用して、中小企業法人822,407社の決算書(平成16年1〜12月決算期分)をもとに作成した。

    ※:CRD(CreditRiskDatabase) 
     平成13年3月に中小企業に対する金融を円滑にすることを主眼に、我が国で初めて信用情報として国の主導の下創設された大規模データベース。

     昨年、初めて公表した「中小企業の財務指標」では、中小企業法人801,913社の決算書のデータを集録していたが、今回は企業数が20,494社増加しており、多数の企業の決算情報をもとに、より信頼性の向上を図った。

  2. 本財務指標の業種区分は、「日本標準産業分類(平成14年3月改訂)」に準拠するCRDの分類を基本としている。
     なお、業種分類は、次の3分類である。
    (1)大分類 9業種
    (2)中分類 70業種
    (3)小分類 115業種

  3. 昨年同様、「同一企業の3年分の時系列データ」、「地域別(北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州・3大都市(東京・愛知・大阪))データ」、「創業年数別(創業期・中間期・老舗)データ」、「デフォルト企業データ」を集録。

    ※:同一企業の3年分の時系列データ:業界全体の中から過去3年分の数値データを有する企業を業種ごとに集計したデータ。
    ※:デフォルト企業:デフォルト企業とは、一般的に倒産や借入金の延滞等により債務不履行に陥った企業の総称であり、CRDの定義では、金融機関による延滞先(原則3か月以上)、実質破綻先、破綻先及び信用保証協会による代位弁済先のことをいう。

<調査結果のポイント>

  1. 収益性
     企業の収益性を分析する総合的な指標としては、総資本経常利益率がある。これは、更に、売上高経常利益率と総資本回転率という2つの視点に分けることができる。
     総資本経常利益率を業種別にみると、最高値は情報通信業の3.5%、最低値は小売業の0.7%となっている。情報通信業の高い総資本経常利益率は、売上高経常利益率1.8%、総資本回転率の1.9回という2つのバランスのとれた高い数値によるものである。また、小売業の低い総資本経常利益率には、売上高経常利益率の低さ(0.4%)が影響している。
     また、サービス業を除く全業種で、総資本経常利益率が前年比で上昇した。製造業は、0.5ポイントアップと最も高い上昇幅を示した。
    ※:総資本経常利益率=経常利益/総資本=売上高経常利益率×総資本回転率

  2. 安全性
     企業の安全性・信用リスクをみる自己資本比率は、情報通信業(21.3%)、サービス業(17.7%)において高く、飲食・宿泊業(1.4%)、小売業(7.4%)において低い。この自己資本比率を、創業年数別(創業期、中間期、老舗)でみると、飲食・宿泊業をのぞき、老舗が一番高い値となる。創業から老舗に至るまでの自己資本比率の改善幅を見ると、建設業がトップで7.2ポイント、最低が飲食・宿泊業の▲2.6ポイントである。

  3. 効率性
     売上債権回転期間は、製造業(66.7日)において大きく、飲食・宿泊業(3.0日)、不動産業(4.2日)において小さい。
     また、買入債務回転期間は、卸売業(42.6日)、製造業(28.1日)において大きく、不動産業(2.1日)、飲食・宿泊業(8.4日)において小さい。買入債務回転期間から売上債権回転期間を引いた回転期間差については、情報通信業(▲40.8日)、製造業(▲38.6日)はマイナス値が大きく、飲食・宿泊業(5.4日)、小売業(3.3日)、不動産業(▲2.1日)は、プラス値もしくはマイナス値が小さい業種である。

●本発表資料のお問い合わせ先
 中小企業庁調査室
 担当者:林室長、植杉補佐、金井企業調査担当補佐
 電話:03−3501−1764(直通)