トップページ 経営サポート 取引・官公需支援 株式会社マイナビ及び株式会社マイナビ出版による消費税転嫁対策特別措置法の違反行為に関して公正取引委員会に措置請求をしました

株式会社マイナビ及び株式会社マイナビ出版による消費税転嫁対策特別措置法の違反行為に関して公正取引委員会に措置請求をしました

平成30年5月24日

中小企業庁が、株式会社マイナビ及び株式会社マイナビ出版が支払う委託料等(原稿料、著作権使用料(印税)、広告販売手数料、講師料)に関して調査を行った結果、消費税転嫁対策特別措置法第3条第1号後段(買いたたき)の規定に違反する行為が認められました。
当該調査結果を受け、本日、中小企業庁長官は、株式会社マイナビ及び株式会社マイナビ出版による違反行為に関して、同法第5条の規定に基づき、公正取引委員会に対して、適当な措置をとるよう請求しました。

違反行為者の概要

名称 本社所在地 代表者
株式会社マイナビ 東京都千代田区一ツ橋一丁目1番1号 代表取締役 中川 信行
株式会社マイナビ出版 東京都千代田区一ツ橋二丁目6番3号 代表取締役 滝口 直樹

違反事実の概要

(1) 株式会社マイナビ(以下「マイナビ」という。)は、就職・転職等の情報を提供する「マイナビ」と称するポータルサイト(以下「情報ポータルサイト」という。)を運営している。
また、株式会社マイナビ出版(以下「マイナビ出版」という。)は、マイナビの出版部門を平成27年10月1日に分社化して設立したものであり、マイナビから出版事業を承継し、雑誌・書籍等を発行している。
(2) マイナビ及びマイナビ出版は、自らが発行する雑誌・書籍の編集にあたり必要な原稿・イラスト作成等の業務(以下「原稿等作成業務」という。)や、当該雑誌等に掲載する広告の営業業務である広告販売促進業務について、個人事業者を中心に継続して委託している。そのほか、マイナビは、各部門が運営する情報ポータルサイトに関する原稿等作成業務や、自らが運営する就職イベント等の講師業務について、個人事業者を中心に継続して委託している。(両社の委託先を以下「本件委託先」という。)
(3) 上記(2)で記載した業務の委託料は、原稿等作成業務については業務内容ごとの「原稿単価」を消費税を含まない額(外税単価)又は消費税を含む額(内税単価)で定め、業務実績を乗じて算出した額を委託料(原稿料)として本件委託先に支払っている。
また、著作権使用料が発生する場合は、著作権を有する事業者(以下「本件著作権者」という。)との間で出版契約書を締結し、「著作物ごとの利用単価」を消費税を含む額(内税単価)で定め、一定期間の実売部数を乗じて算出した額を著作権使用料として本件著作権者に支払っている。
さらに、広告販売促進業務については「月額報酬単価等」を、講師業務については一回当たりの「講師単価」を、それぞれ消費税を含む額(内税単価)で定め、業務実績を乗じて算出した額を委託料(広告販売手数料、講師料)として本件委託先に支払っている。
なお、講師業務はマイナビのみであり、講師料もマイナビのみ支払っている。
(4) マイナビ及びマイナビ出版は上記(3)で記載した消費税を含む額(内税単価)で定めた原稿単価等について平成26年4月1日以後も消費税率引上げ分を上乗せせず、同年3月分までの原稿単価等と同額に定め、本件委託先及び本件著作権者に対し、上記(3)の方法で算出した額を当該業務の委託料及び著作権使用料として、マイナビは平成28年3月分まで、マイナビ出版は平成29年12月分まで、支払っていた。
(5) 両社における当該行為は、消費税転嫁対策特別措置法第3条第1号後段(買いたたき)の規定に違反する行為であり、多数の本件委託先及び本件著作権者(マイナビ約960名、マイナビ出版約190名)に対して当該行為が行われていた。
(6) なお、マイナビは平成26年4月1日以後に消費税率引上げ分を上乗せせず支払った上記(4)の委託料(原稿料、広告販売手数料、講師料)及び著作権使用料について、平成30年2月28日までに、消費税率引上げ分に相当する額を上乗せした額に定め、平成26年4月1日に遡って当該引上げ分相当額を本件委託先及び本件著作権者に対して支払った。
また、マイナビ出版は、平成27年9月以前の前身会社であるマイナビから継続して消費税率引上げ分を上乗せせず支払った上記(4)の委託料(原稿料、広告販売手数料)及び著作権使用料について、平成30年3月29日までに、消費税率引上げ分に相当する額を上乗せした額に定め、平成27年10月1日に遡って当該引上げ分相当額を本件委託先及び本件著作権者に対して支払った。

参考

1.消費税転嫁対策特別措置法の概要

○ 特定事業者及び特定供給事業者の定義(第2条第1項・第2項)

特定事業者(転嫁拒否等をする側)
【買 手】
特定供給事業者(転嫁拒否等をされる側)
【売 手】
(1) 大規模小売事業者 大規模小売事業者に継続して商品又は役務を供給する事業者
(2) 右欄の特定供給事業者から継続して商品又は役務の供給を受ける法人である事業者 ○個人である事業者
○人格のない社団等である事業者
○資本金等の額が3億円以下である事業者

○ 特定事業者の遵守事項(第3条)

(1) 減額、買いたたき(第3条第1号)
・商品又は役務の対価の額を事後的に減額することにより、消費税の転嫁を拒否すること。
商品又は役務の対価の額を通常支払われる対価に比べて低く定めることにより、消費税の転嫁を拒否すること。
(2) 商品購入、役務利用又は利益提供の要請(第3条第2号)
・消費税の転嫁に応じることと引換えに商品を購入させ、又は役務を利用させること。
・消費税の転嫁に応じることと引換えに金銭、役務その他の経済上の利益を提供させること
(3) 本体価格での交渉の拒否(第3条第3号)
商品又は役務の対価に係る交渉において本体価格(消費税を含まない価格)を用いる旨の申出を拒むこと。
(4) 報復行為(第3条第4号)
特定供給事業者が公正取引委員会等に転嫁拒否等の行為に該当する事実を知らせたことを理由として、取引の数量を減じ、取引を停止し、その他不利益な取扱いをすること。

○ 違反行為者に対する措置(第5条・第6条)

(1) 措置請求(第5条)
主務大臣又は中小企業庁長官は、第3条の規定に違反する行為があると認めるときであって、当該行為が多数の特定供給事業者に対して行われていると認められるとき、当該行為によって特定供給事業者が受ける不利益の程度が大きいと認められるときなどは、公正取引委員会に対し、適当な措置をとるよう求めるものとする。
(1) 勧告・公表(第6条)
公正取引委員会は、特定事業者について第3条の規定に違反する行為があると認めるときは、その特定事業者に対して、速やかに消費税の適正な転嫁に応じることその他必要な措置をとるべきことを勧告し、その旨を公表する。

2.参照条文

○ 消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法(抄)(平成二十五年法律第四十一号)

(主務大臣又は中小企業庁長官の請求)

第五条 主務大臣又は中小企業庁長官は、第三条の規定に違反する行為があると認めるときは、公正取引委員会に対し、この法律の規定に従い適当な措置をとるべきことを求めることができる。ただし、次に掲げるときは、当該求めをするものとする。

当該行為が多数の特定供給事業者に対して行われていると認められるとき。
当該行為によって特定供給事業者が受ける不利益の程度が大きいと認められるとき。
当該行為を行った事業者が第三条の規定に違反する行為を繰り返し行う蓋然性が高いと認められるとき。
前三号に掲げるもののほか、消費税の円滑かつ適正な転嫁を阻害する重大な事実があると認められるとき。

(勧告及び公表)

第六条 公正取引委員会は、特定事業者について第三条の規定に違反する行為があると認めるときは、その特定事業者に対し、速やかに消費税の適正な転嫁に応じることその他必要な措置をとるべきことを勧告するものとする。

2 公正取引委員会は、前項の規定による勧告をしたときは、その旨を公表するものとする。




(本発表のお問い合わせ先)

中小企業庁事業環境部取引課長 安藤
担当者:松山
電話:03-3501-1511(内線5291〜5292)
   03-3501-1669(直通)
FAX:03-3501-6899

中小企業庁事業環境部消費税転嫁対策室長 高塩
担当者:小松
電話:03-3501-1511(内線4821〜4920)
   03-3501-1503(直通)
FAX:03-3501-1505