「品質と誠意」を胸に「ブレンド大根おろし」を開発
三和食品株式会社
一歩先の食文化を見つめた「オンリーワン」製品の開発
1955年に長野の粉わさび製造業者であった三和物産(株)から販売権を譲り受け、独立して営業所を開設。その後、1974年に三和物産(有)を設立。日本で初めて業務用小袋の「おろし生しょうが」、「おろし生にんにく」の販売を開始した。1999年に息子の石川徹也副社長は、社長である父親から懇願され、思い悩んだ末、充実した教員生活をやめて入社した。現在、副社長は、大学院の経営学研究科リサーチコースに通い、大学院での研究者と食品製造業経営者の両立で、「現場主義の研究者」をめざしている。
この副社長が入社した頃から、この企業は動きだした。まず、考えたのは、これまでの商品構成では価格競争に勝てない、消費者の食品の品質を見る目は厳しい、これからは地場の野菜を使って香辛料や調味料を作れないか。幸いにも群馬県の太田及びその近郊には大根、大和芋がある。そんな思いから、添付用の「大根おろし」、「とろろ」を開発し、販売した。しかし、オンリーワンの創作調味はこれではなかった。2003年には、大根おろしに果汁エキスやわさび等の食品素材を入れた「ブレンド大根おろし」の研究開発に取り組む3ヶ年の経営革新計画を作り、群馬県から数回の助言を受けて、遂に経営革新支援法の承認企業となった。
食の安全・安心のために「HACCPシステム」を導入
会社の経営理念は、「品質と誠意」。三和は三つの輪であり、小輪が自然の恵み、中輪が品質管理、大輪が誠意とサービス。経営革新の「ブレンド大根おろし」の開発を機に、「HACCP(危害分析重要管理点)システム」に対応した新工場の建設に着手した。これに必要な設備資金は、初めて取引した中小企業金融公庫から快く低利の融資を受けることができた。他に群馬県制度融資(リーディング支援資金)を受け、研究開発のために経営革新補助金も受けることができた。
副社長の創作調味への追求は、その後も更にすすみ、業務用「生すりとろろ」、「ブレンドとろろ」の開発へ。そして、(財)群馬県産業支援機構の専門家派遣事業を活用し、アレルギー物質25品目を一切使わない、玉ねぎ、レモン、大根おろしの3種類のドレッシングにも着手した。このドレッシングは、全国で初めて大豆が含まれる醤油を使わないことで、病院、薬局、福祉施設等で話題になっている。更に、「カット野菜」の分野まで開発が進み、夢は大きくふくらんできており、5年後の売上構成をがらりと変える構想を掲げている。この中には、ユニークな食品コンサル事業での売上も見込まれている。副社長は「これらの多面的な開発ができるのは、経営革新で行った『ブレンド大根おろし』の研究開発が基礎にあったからだ。」と話した。充実した教員生活の経験からか、従業員教育にも力を入れ、「人財教育」と名付けて、毎日、品質管理等の教育訓練を行っており、「経営革新計画は、従業員の会社への意識を変えたことが大きい。残業への取り組みも大きく変わった。」と副社長は熱っぽく語った。「現場主義の研究者」が中心となって、小さくともきらりと光る香辛料・調味料・惣菜づくりに邁進するこの企業から目が離せない。
経営革新計画承認テーマ
ブレンド大根おろしの開発。大根おろしの顧客ニーズは高く、より顧客満足度を高め、中食産業への深耕を図るため、大根おろしの新食感として「生姜おろし」、「梅おろし」、「キムチおろし」、「山葵おろし」、「桜おろし」等のブレンド大根おろしの開発
計画承認月 平成15年7月
使った支援策
政府系金融機関低利融資、県制度融資
経営革新補助金
企業の概要
所在地:群馬県太田市清原町1-7
業種:食品製造卸業
資本金:40,000千円 設立:昭和49年
従業員:42名
電話:0276-37-8055
FAX:0276-37-8053
http://www.sanwafoods.co.jp/
