トップページ 相談・情報提供 事業者間トラブル事例 相談事例その7

相談事例その7:内容証明郵便の出し方、支払督促制度、少額訴訟制度について

相談内容

1.注文した覚えもない書籍が送りつけられ、しつこく代金の支払いを請求され困っている。
2.工事代金を払ってもらえない。たびたび電話で請求したり、直接会って支払ってくれるよう話しているがズルズルと引き延ばされている。

問題点と対応

上記の場合、相手方にこちらの意思を明確に伝える手段として「内容証明郵便」を利用する方法や、また工事代金等金銭の支払を求める場合は簡易裁判所による「支払督促」や「少額訴訟」の制度を利用する方法があります。
ここでは、これらの具体的な方法、効果等についてご紹介します。

内容証明郵便について

1.概要
 内容証明郵便は郵便物の特殊取扱制度の一つで、「誰が、誰宛てに、いつ、どんな内容の手紙を出したのか」ということを日本郵便(株)の郵便局が公的に証明してくれる制度です。
  
2.効果
 内容証明郵便の効果としては、以下のようなものがあります。
(1)証拠力を得る効果(訴訟等において、意思表示や通知した事実、内容、期日等を立証。)
(2)心理的圧力を加える効果(受取人に対して、差出人の強固な意思を示す。)
(3)確定日付を得る効果(催告等の意思の通知の手段となる。)
  
3.内容証明郵便の作成方法
内容証明郵便の作成方法の概要は以下のとおりです。
(1)用紙に制限はありません。(用紙は文房具店等でも市販されています。)
(2)同一文章、内容で相手に送付するもの1通(内容文書)と謄本2通(差出人交付用、郵便局保存用)
(3)謄本の作成に関しては以下の制限があります。(内容文書には字数、行数、の制限はありません。)
 ア)字数・行数の制限は下記のとおりです。
 
1)縦書きの場合:1行20字以内、1枚26行以内
2)横書きの場合:1行20字以内、1枚26行以内
       1行13字以内、1枚40行以内
       1行26字以内、1枚20行以内
※ この制限は、謄本は関するものであり、内容文書は字数・行数の制限はありません。
    
 イ)謄本の字数の計算方法
 
1) 記号は1個1字とします。ただし、括弧は上下(横書きの場合は左右)を全体として1字とし、上(横書きの場合は左)の括弧の属する行の字数に算入します。
<例>
% → 1字  u → 2字  s → 2字 
英字(固有名詞に限ります。) → 13字
  
2) 文字や数字を円、四角形等の簡単な枠で囲んだものは、各文字及び枠(1字)の合計で計算します。ただし、文字の序列を示す記号として使用されているものについては、全体として1字と計算します。
<例>
D → 2字   I → 3字  お菓子 → 4字
(1)通常郵便物 → 6字
@損害賠償額 → 6字
  
3)文字や記号に傍点や下線等を施したものは、傍点や下線等を含めた全体を1字として計算します。
<例>
→ 3字   3月13日までに  → 8字
   
  ウ)謄本が2枚以上にわたる場合は、そのつづり目に契印をしていただきます。
   
 エ) 謄本には、差出人及び受取人の住所氏名をその末尾余白に付記していただきます。ただし、その住所氏名が内容文書に記載されたものと同一であるときは、原則として、その記載を省略することができます。付記された住所氏名は謄本の字数又は枚数に算入しません。
   
(4) 内容証明郵便については、インターネットを通じて24時間受付が可能な電子内容証明サービスもあります。詳しくは郵便局にお尋ねください。
※「相談事例その8」参照

支払督促制度(支払命令)について

 支払督促は申立人の申立てに基づいて簡易裁判所書記官が金銭等の支払いを命じる制度で、 確定すると、判決と同様の効力が生じます。
 相手方が「お金がないので払えない」とか「その内に払う」といってなかなか支払ってくれない場合はこの手続きが考えられます。

利用のポイント

  • 簡単な手続きなので、弁護士に依頼しなくても自力でもできます。
  • 申立先は、相手方の住所地の裁判を受け持つ簡易裁判所の裁判所書記官です。
  • 申立手数料は、(例えば請求金額が100万円の場合は5000円、10万円の場合は500円)と郵便切手代だけで申立ができます。
  • 書類の審査だけで発布されるので、訴訟の場合のように申立人が審理のために裁判所に出向く必要がありません。
  • 相手方からの異議の申立がなければ仮執行の宣言を得てただちに強制執行に移ることもできるので、早く紛争を解決することができます。一方、異議の申立があれば訴訟に移行します。

少額訴訟制度について

少額訴訟制度は、1回の期日で審理を終えて判決を言い渡すことを原則とする特別な手続きで、60万円以下の金銭の支払いを求める場合に限り利用できます。
紛争の内容があまり複雑ではなく、契約書等の証拠となる書類や証人をすぐに準備できる場合にはこの手続きによることが考えられます。

利用のポイント

  • 裁判所に定型訴状用紙が備え付けられています。
  • 費用は上限の60万円の訴訟で印紙代等を含めて1万円程度です。
  • 申立先は相手方の住所地の裁判を受け持つ簡易裁判所です。

詳細は、各簡易裁判所の「受付相談窓口」へご相談して下さい。

相談事例一覧へ